遺族補償給付不支給処分取消請求事件(通称 三鷹労基署長遺族補償等不支給処分取消)

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成19(行ウ)796
判決日2011-03-02
分類労働

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
P2の精神障害の発病及び死亡が業務に起因するものと認められるか否か。
3 争点に関する当事者の主張の要旨
【原告の主張】
(1) 業務起因性に関する法的判断の枠組み
業務起因性を判断するに当たっては,判断指針・改正判断指針を参考にし
つつも,被災者について生じた事実経過に即して具体的に心理的負荷の強さ
を判断すべきである。
すなわち,心理的負荷を伴う出来事は,発病前少なくとも1年間について
検討すべきであり,本件では,平成15年3月のβ店への異動も出来事とし
て考慮すべきである。また,発病後の事情も発病した精神障害を増悪させる
ものとして検討すべきであり,本件では,同年10月2日に上司らが辞職を
願い出たP2を長時間職場に拘束して慰留したことも考慮すべきである。そ
して,心理的負荷の強度の評価は,同種労働者の中でその性格傾向が最もぜ
い弱な者を基準とすべきである。
(2) P2の精神障害の発病
P2は,遅くとも平成15年9月末ころまでに,うつ病と推定される精神
障害を発病していたというべきである。
(3) P2が業務により受けた心理的負荷の強度
ア P2の労働時間
P2の時間外労働時間は,別紙2「労働時間集計表」のとおりであると
ころ,以下(ア)ないし(カ)記載の各日時・店舗における労働時間中には,
タイムカードに記録されていない日の労働及びタイムカードに記録された
時間を超える労働(以下,便宜上,「タイムカード外労働」ということが
ある。)があるため,タイムカードに基づく労働時間の算定を以下(ア)な
いし(カ)記載の内容のとおり修正すべきである(なお,タイムカード外労
働の根拠とされる資料は,P2作成にかかる手帳〔以下,単に「手帳」と
もいう。〕,P2の実母であるP3の日記,P2の家族の記憶,P2の死
亡直後に家族が本件会社関係者から聴取した内容,P2が使用していた携
帯電話の料金明細内訳書〔以下「通話記録」という。〕,P2が使用して
いた姉名義のガソリンスタンドのポイントカードの利用記録〔以下「給油
記録」という。〕等であり,いずれも信用性が高いというべきである。)。
(ア) 平成15年3月16日から同年5月31日 β店
同店においては,毎日午後7時を過ぎると店長からタイムカードを打
刻するように指示されるため,P2ら従業員は,毎日約2時間のサービ
ス残業を強いられていた。
P3の日記の記載によれば,3月21日は,8時間のタイムカード外
労働があったと考えられる。
4月20日は,α店における歓送迎会を業務とみなして労働時間を算
定すべきである。
給油記録によれば,5月14日は,午後11時5分まで業務に従事し
ていたと考えられる。
(イ) 平成15年6月 γ店
2日 手帳及びP3の日記の記載並びに当時のサブチーフであるP6
(以下「P6サブチーフ」と

主文(判決文より)

1 三鷹労働基準監督署長が原告に対して平成16年10月7日付けでした
労働者災害補償保険法に基づく遺族補償給付及び葬祭料を支給しない旨の
処分を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。