事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成23(ワ)17393 |
| 判決日 | 2011-11-29 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法112条1項 |
| 当事者 | 原告 株式会社宣弘社/被告 株式会社ワールドピクチャー |
この事件の代理人
争点(判決文より)
本件の争点は,①被告はアートステーションから本件両作品の複製及び頒布 に係る利用権を得たか,②被告の故意・過失,③損害である。 (1) 争点①(被告はアートステーションから本件両作品の複製及び頒布に係る 利用権を得たか)について (被告の主張) 被告は,平成20年6月から同年7月にかけて,アートステーションに対 し,本件両作品を4万5000枚のDVDに複製して頒布する対価として, 1枚当たり50円(消費税別)のロイヤリティを支払い,アートステーショ ンから,本件両作品のDVDへの複製とその頒布の許諾を得たから,アート ステーションから本件両作品の複製及び頒布に係る利用権を得た。 (原告の主張) 原告は,本件契約において,アートステーションに対して本件両作品等の 複製及び頒布の再許諾を禁じていたから,仮に被告がアートステーションか ら本件両作品の複製及び頒布の許諾を得たとしても,アートステーションか ら本件両作品の複製及び頒布に係る利用権を得ていない。 - 4 - (2) 争点②(被告の故意・過失) (原告の主張) 被告は,アートステーションがサイドエーや被告に複製させていたDVD に「発売元:㈲Art Station<C>宣弘企画」などという表示が付 されるとともに,本件各商品に「<C>A 宣弘社」という著作権者の表示を 付していたから,原告が本件両作品の著作権を有していることやアートステ ーションが本件両作品の著作権を有していないことを知っていた。 被告は,アートステーションが本件両作品の複製及び頒布に係る再許諾権 を有していないことも知っていたから,本件両作品の複製及び頒布が原告の 著作権を侵害することを知っていた。被告は,仮にアートステーションが上 記再許諾権を有していないことを知らなかったとしても,DVDの製造・販 売業界では再許諾を禁じるのが通常である上,アートステーションは被告へ の製造費も支払えなかったのであるから,原告がアートステーションに対し て上記再許諾権を付与したとは考えられず,DVDの製造・販売業者として, 原告に対してアートステーションへの再許諾権付与の有無を問い合わせた り,アートステーションに対してライセンス契約書を提出させたりして,ア ートステーションが上記再許諾権を有しているかを確認すべき注意義務を負 っていたにもかかわらず,上記注意義務を怠ったというべきである。 したがって,被告には,原告が本件両作品について有する著作権(複製権 及び頒布権)を侵害したことにつき,故意又は過失がある。 (被告の主張) アートステーションがサイドエーや被告に複製させていたDVDには「,発 - 5 -
主文(判決文より)
1 被告は,別紙商品目録記載の各DVD商品を複製し,頒布してはなら ない。 2 被告は,原告に対し,80万8500円及びこれに対する平成23年 6月11日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 原告のその余の請求を棄却する。 4 訴訟費用は,これを5分し,その1を原告の負担とし,その余を被告 の負担とする。 5 この判決は,第2項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。