損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成23(ワ)29828
判決日2012-02-28
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法10条1項5号
当事者原告 朝日工建株式会社/被告 株式会社A運輸

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,①不法行為の成否,②被告の責任及び損害である。
(1) 争点①(不法行為の成否)について
(原告の主張)
ア 原告は,被告との間で,本件契約における建築工事の報酬については3
億2550万円(消費税込み)と定める一方,設計・監理の報酬について
は事前に定めることができなかったが,前記1(前提事実)(2)ウのとお
り,本件建物の設計図書及び完成予想パースを完成させ,これらを被告に
対して引き渡すとともに,工事の監理を行った。
本件建物は,東京都江東区内の地盤が非常に悪い埋立地に建てられたた
め,他にほとんど例を見ない65mもの支持杭を有する上,高強度の鉄筋
とコンクリートを使用している。また,本件建物は,その周囲4面全部を
タイル張りにしたり,バルコニーや廊下のデザインを斬新なスタイルにし
たり,室内内装のデザインも現代的なものにしたりしているため,意匠上
も優れており,同区豊洲近辺における近隣の環境にも配慮したランドマー
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ク的な建物である。このため,本件建物や原告が作成した本件建物の設計
図書・完成予想パースは,思想又は感情を創作的に表現したものであって,
学術の範囲に属するものであるから,建築著作物(著作権法10条1項5
号)又は図形著作物(同項6号)に当たり,設計・監理の相当報酬額は,
1732万5000円(消費税込み)であった。
イ 被告は,原告から何度も前記設計・監理の報酬を支払うよう求められた
が,これを支払わなかった。このため,本件解除は,解除事由があり,有
効である。その結果,被告は,本件解除の効力が発生する平成23年2月
11日以降,本件建物の設計図書・完成予想パースを複製する権原やその
所有権,各種検査申請書に原告の氏名・印影を使う権原を失った。
にもかかわらず,被告は,平成23年2月11日以降も,本件建物に係
る設計図書・完成予想パースを複製するなどして使い続けるとともに,各
種検査申請書に原告の氏名・印影を使い,本件建物を完成させた。これは,
原告の著作権,著作者人格権,所有権及び名誉権の侵害に当たり,不法行
為が成立する。
(被告の主張)
ア 被告は,原告との間で,本件契約における設計,建築工事及び監理の報
酬全部について,3億2550万円(消費税込み)と定め,前記1(前提
事実)(2)イ・エのとおり,原告に本件契約を解除されるまで,原告に対
し,本件契約に基づく所定の各弁済期に所定の各報酬を支払った。設計は,
工事に先立って行われたから,設計・監理料も支払済みである。このため,
本件解除は,解除事由がなく,無効である。その結果,被告は,本件解除
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の効力が発生したという平成23年2月11日以降も,本件建物に係る設
計図書・完成予想パースを複製する権原やその所有権,各種検査申請書に
原告の氏名・印影

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。