商標権侵害差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成23(ワ)23260
判決日2012-09-06
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文商標法36条1項、民法709条
当事者原告 株式会社ブランク/被告 株式会社ピート

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 被告標章の使用が本来の商標としての使用(商標的使用)といえるかど
うか
(2) 被告標章が本件登録商標に類似するかどうか
(3) 本件商標権の効力が被告標章に及ばないかどうか
(4) 本件商標権に係る商標登録が審判により無効にされるべきものと認めら
れるかどうか
(5) 原告の本訴請求が権利の濫用に当たるかどうか
(6) 原告の損害額
3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)(被告標章の使用が商標的使用といえるかどうか)について
(原告)
ア 被告標章は,被告商品の胸元に目立つように表示されているところ,商
標が織ネームやタグだけでなく胸元に付された商品は数多く存在するから,
胸元に表示されていること自体から,被告標章の使用が商標的使用でない
とはいえないし,むしろ,周辺の文字等とは区別して,「SURF'S
UP」という文字が明確に認識しうる態様で表現され,被告商品に接する
需要者は商品選択に当たり必ず当該文字部分を目にするから,一つの模様
として装飾的に使用されているだけではなく,出所識別機能をも有するも
のとして使用されているというべきである。
イ 商品自体に商標を付することは,商標の使用に当たるところ,その際,
商品のどの部分にそれを付するかは当該使用者の自由であり,その商標を
強くアピールしたい場合には,その商品を手にする需要者の最も目に付き
やすい個所に付するのが当然である。Tシャツの場合に需要者が最も注視
するのは正面の胸元であるから,そこに商標を配したデザインとすること
はしばしば行われている。そして,襟ネームや商品タグには当該使用者の
統一ブランドが表示されるのが一般で,被告商品もこのような使用形態で
あるといえる。商標をデザインの一部に取り込むことは,特に,アパレル
や靴類の分野において一般的に行われていることであり,その際に,他の
商標と併用されることも少なくないが,その場合は,各商標がそれぞれ商
標的機能を果たし得る。被告標章においても,「SURF'S UP」の
文字のほかに,文字及び図形の商標的要素を含んでいると考えられるが,
それらの存在が「SURF'S UP」の商標的機能を喪失させるもので
はない。
(被告)
ア 標章が出所識別機能を果たすかどうかは,それが付された位置や他の商
標と組み合わされて使用されている状況など,その標章の具体的使用態様
に基づき,標章自体の有する識別力の強さの程度を考慮して,客観的に判
断されるべきである。そして,そうした識別力の強弱は,その標章がもと
もと世の中に存在していたものか,標章使用者が独自に創り出したオリジ
ナルのものか,その標章が使用されることにより特定の出所を示すものと
して需要者の間で認識されるようになったか等の要素を総合的に判断して
決せられる。
イ 被告標章は,

主文(判決文より)

原告の請求をいずれも棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。