特許権使用差止請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成22(ワ)46700
判決日2012-09-12
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、特許法100条1項、特許法101条1号、特許法102条1項
当事者原告 オービックインターナショナル株式会社/被告 株式会社マルヨシ鋲螺

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 構成要件A充足性(争点1)
(原告の主張)
構成要件Aにいう「横方向」は,上下(垂直)方向に対する「横」であり,
「水平方向」と同義で,ラックの長手方向に直角な方向を特に意味するわけ
ではない。ロ号物件,ハ号物件の下段のラックは水平方向に移動するから,
「横方向に移動可能な自転車受台」に当たり,ロ号物件,ハ号物件は構成要
件Aを充足する。
(被告の主張)
「自転車受台が横方向に移動可能」とは,自転車受台の長手方向に直交す
る方向に移動可能なものと解されるが,ロ号物件,ハ号物件の下段のラック
は,レールに対し10~70度の角度を付けて取り付けられ,その角度を維
持したままレールに沿って水平方向に移動するものであって,レールへの取
り付け角度が45度以上の場合には,むしろ縦方向に移動するというべきも
のである。したがって,ロ号物件,ハ号物件は,構成要件Aを充足しない。
なお,別紙物件目録1ないし3の「M2型」等が単なる例示であるとすれ
ば,その構成は,本件特許の特許請求の範囲に記載された構成より広範で
あって,本件特許発明の技術的範囲に属さないものまで包含するから,目録
として不適切である。
(2) 構成要件C充足性(争点2)
(原告の主張)
ア 「定荷重ばね」について
(ア) 「定荷重ばね」とは,「たわみが変化しても,力がほとんど変化し
ないばね」と規定される。「力がほとんど変化しない」とは,逆に言え
ば,力(荷重)が物理的に変化しないのではなく所定の幅で変動するこ
とを前提とする。その変動の幅が,ばねメーカーがいくら精度よく製作
しようとしても避け得ない公差(許容される誤差)の範囲に過ぎないよ
うなばねは,定荷重ばねといえる。
(イ) 被告製品の主たるばねは,ラックの操作性・復帰性等に関与するだ
けで高い精度が求められるばねではないから,JIS規格(JISB2
708)において,有効巻数10以下であって,ばね定数の厳密さが余
り要求されない等級3級の許容差±15%(全体で30%の幅)の範囲
に収まるものは,定荷重ばねといって差し支えない。
(ウ) 被告製品の主たるばねのばね特性につき,試験環境や手法の違い等
により3回の試験データ(甲11の1・2,26,29の1ないし3,
44ないし46)が完全に一致はしないものの,3回目の試験データ

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。