事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成23(行ウ)385 |
| 判決日 | 2012-12-25 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 所得税法28条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,本件納税告知等の適否,具体的には,本件各従業員に対する 本件旅行に係る経済的利益の供与は所得税法28条1項の「給与等」の支払に 該当するか否かである。 4 当事者の主張 (1)被告の主張 ア 本件納税告知の根拠 本件各従業員に対する本件旅行に係る経済的利益の供与は所得税法28 条1項の「給与等」の支払に該当し,原告は,同法183条1項の規定に より,上記経済的利益について源泉徴収義務を負ったものであるところ, この経済的利益は同法186条1項の「賞与」に該当するから,原告がこ れについて本件各従業員から徴収し納付すべき源泉所得税額は合計34万 7472円である。原告は,平成21年1月分の源泉所得税の法定納期限 である同年2月10日までにその納付をしなかった。 イ 本件各従業員に対する本件旅行に係る経済的利益の供与の所得税法28 条1項の「給与等」の支払該当性 (ア)所得税の課税対象となる経済的利得 我が国の所得税法は,いわゆる包括的所得概念,すなわち,担税力を (cid:1) (cid:5) 増加させる経済的利得は全て所得を構成し,反復的,継続的利得のみな らず,一時的,偶発的,恩恵的利得も所得に含まれるという考え方を採 用している。人の担税力を増加させる経済的利得であっても,担税力の 薄弱性,公益上ないし政策上の理由等により所得税の課税対象とするこ とが適当でないものについては,同法9条ないし11条や租税特別措置 法その他の法令において,例外的に非課税とされていることからしても, 所得税法は,人の担税力を増加させる経済的利得の全てを所得と捉え, 特に非課税とする明文の規定が存在しない限り,その利得の生じた原因 又は法律関係のいかんを問わず,所得税の課税対象となるものとしてい ることは明らかである。 (イ)所得税法28条1項の「給与等」の意義 所得税法は,給与所得とは,俸給,給料,賃金,歳費及び賞与並びに これらの性質を有する給与に係る所得をいうと定めている(28条1 項)ところ,この給与所得とは,雇用契約又はこれに準ずる関係に基づ いて提供される非独立的な人的役務の提供の対価としての性質を有する 所得であると解される。そして,同法36条1項が,各種所得の金額の 計算上収入金額とすべき金額は,金銭以外の物又は権利その他経済的な 利益をもって収入する場合には,その金銭以外の物又は権利その他経済 的な利益の価額とする旨規定し,経済的利益による収入も課税対象とな ることを明らかにしていることからすると,雇用契約等に基づいて提供 される非独立的な人的役務の提供の対価としての性質を有する経済的利 益も同法28条1項の「給与等」に該当するのであって,使用者が従業 員に慰安旅行に係る経済的利益を供与した場合,当該経済的利益は「給 与等」に該当するということと
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。