商標権侵害差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成24(ワ)8346
判決日2013-03-28
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文不正競争防止法3条、商標法36条、商標法46条1項1号
当事者原告 株式会社庫や/被告 株式会社いづみや

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及びこれについての当事者の主張
(1) 原告Aの請求
ア 被告各標章が本件商標と同一又は類似の商標であるか否か。
(ア) 原告A
被告各標章の「月」の文字部分は,菓子などで頻繁に使用されるあり
ふれた一般名詞であるから,被告各標章の自他商品の識別力を生じさ
せる部分は,「御用邸」にある。そうすると,被告各標章の要部は
「御用邸」の文字部分であるから,被告各標章は,本件商標と同一で
ある。
また,本件商標と被告各標章全体とを対比したとしても,被告各標章
の「御用邸の月」の字義は,「皇室の別邸に上がる月」から導かれる
「月に照らされた皇室の別邸」であり,これから「優雅,高貴な心
情」の観念を生じることになるのであって,両者は,いずれも「優
雅」,「高貴」な観念(心情)を共通にするから,観念において類似
する。
(イ) 被告
月は,地球の衛星や暦の単位等を意味するから,被告各標章の「月」
の文字部分は,菓子などに分類される商品の内容や属性又は品質を示
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す普通名称ではない。被告各標章は,同じ書体,同じ大きさ,等間隔
で一体のものとして表現されているから,その構成全体が不可分一体
のものである。そこで,本件商標と被告各標章とを対比すると,両者
は,外観,観念及び称呼のいずれにおいても類似しない。
イ 本件商標権に係る商標登録が審判により無効にされるべきものと認めら
れるか否か。
(ア) 被告
御用邸は,国有財産のうち行政財産に分類される皇室用財産の一つ
で,公に用いられる名称であり,このような公的名称を商標登録によ
りその使用の独占を図ることは,権利者以外の者による使用を阻害す
るから,社会公共の利益に反し,社会の一般的道徳観念に反する。ま
た,皇室と関わりのない一私人がこれを商品に使用すると,商品と皇
室との関わりを強く認識させ,結果として,一般需要者をして,使用
者が皇室と関わりがあるかのように誤信させ,皇室に責任を転嫁する
ような事態を招くから,社会公共の利益に反する。
したがって,本件商標は,公の秩序又は善良の風俗を害する恐れがあ
る商標であって,本件商標権には,商標法46条1項1号,5号,4
条1項7号の無効事由がある。
(イ) 原告A
御用邸は,抽象的な皇室の別邸を意味し,そこに「重厚かつ高貴な観
念」を持つのが歴史に基づく共通認識であり,これを商品に使用した
としても,商品と皇室との関わりがあると認識するような一般人はい
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主文(判決文より)

原告らの請求をいずれも棄却する。
訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。