事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成24(行ウ)243 |
| 判決日 | 2013-06-20 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 所得税法16条2項、所得税法33条1項、所得税法60条1項1号 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,本件譲渡に係る譲渡所得のうち亡Aの保有期間中の増加益に 相当する部分については本件非課税規定により所得税を課されないか否かで ある。 4 当事者の主張 (1) 被告の主張 次のとおり,本件譲渡に係る譲渡所得のうち亡Aの保有期間中の増加益に 相当する部分については本件非課税規定の適用はなく,この増加益に相当す る部分は所得税を課されるものである。なお,以下では,最高裁平成13年 -2- (行ヒ)第276号同17年2月1日第三小法廷判決・裁判集民事216号2 79頁を「平成17年最判」といい,最高裁平成20年(行ヒ)第16号同2 2年7月6日第三小法廷判決・民集64巻5号1277頁を「平成22年最 判」という。 ア 所得税法は被相続人の保有期間中の増加益を所得税の課税対象とするこ とを予定しているものであること 所得税法は,被相続人の保有期間中の増加益を所得税の課税対象とする ことを予定し,取得価額の引継ぎの規定(60条1項1号)を設けている のであり,被相続人の保有期間中の増加益については本件非課税規定の適 用はない。 (ア) 被相続人の保有期間中の増加益に対する所得税の課税に係る所得税 法の規定等 譲渡所得とは,資産の譲渡による所得をいい(所得税法33条1項), 譲渡所得に対する課税は,資産の値上がりにより所有者に帰属する増加 益を所得として,資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会に, これを清算して課税する趣旨のものである。譲渡所得の金額は,その年 中の総収入金額から資産の取得費及び譲渡費用の額の合計額等を控除 した金額とされ(同条3項),資産の取得費は,別段の定めがあるもの を除き,資産の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額の合計額 とされている(同法38条1項)。そして,同法60条1項1号は,居 住者が,贈与,相続(限定承認に係るものを除く。)又は遺贈(包括遺 贈のうち限定承認に係るものを除く。)により取得した資産を譲渡した 場合における譲渡所得の金額の計算については,その者が引き続きこれ を所有していたものとみなすと規定し,「取得価額の引継ぎ」の方法に より,相続時には被相続人の保有期間中の増加益に対する課税を繰り延 べ,相続人が相続により取得した資産を譲渡した段階で所得税の課税対 -3- 象とするものとしている。 (イ) 被相続人の保有期間中の増加益に対する所得税の課税に係る所得税 法の改正経緯 昭和24年にされたシャウプ勧告は,資産の増加益に対する課税につ いて,課税理論上,1年以内の増加益には毎年課税すべきであるが,実 際には困難であるから,資産が売却されたときに課税するとした上,納 税者による課税の無制限延期を防止するため,資産が贈与又は相続によ り処分された場合にも贈与者又は被相続人の所得として課税するとし た。
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。