損害賠償等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成24(ワ)24571
判決日2013-07-16
分類民事 / 著作
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 本件行為1についての違法性(著作権若しくは著作者人格権侵害)及び
責任
(2) 本件行為2についての違法性(名誉毀損)及び責任
(3) 損害額
3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)(本件行為1についての違法性及び責任)について
(原告の主張)
被告が本件似顔絵の写真を無断で画像投稿サイトにアップロードした行
為は,原告の著作権(公衆送信権)を侵害するものである。被告は,本件
似顔絵につき被告に著作権がないこと及びこれをアップロードすることに
つき原告又は佐藤漫画製作所から許諾を得ていないことを知っていたので
あるから,上記著作権侵害につき故意がある。
また,被告が本件似顔絵の写真を本件サイトでの前提事実1(4)の投稿記
事と共にアップロードする行為は,原告がこのような政治色の強いプロジ
ェクトに賛同しているとの誤解を公衆に生じさせるものである。原告は
『特攻の島』という第二次世界大戦時の日本を舞台とする漫画を連載して
おり,天皇崇拝者と誤解されると,その作品が色眼鏡で見られるおそれが
生ずるものであるから,本件行為1は,原告の名誉又は声望を害する方法
で著作物を利用する行為として,原告の著作者人格権を侵害するものであ
る。被告は,公衆に上記のような誤解を生じさせる目的で本件似顔絵を利
用したものであるから,上記著作者人格権侵害につき故意又は過失がある。
(被告の主張)
上記プロジェクトは,その場限りの冗談企画であり,政治的思想に基づ
くものではない。被告は,過去に原告の同様のイラストをアップロードし
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たときは,原告から事後報告で承諾を受けており,今回,原告に事前承諾
を打診したものの,返答を得られなかった。被告としては,何か問題があ
ったとしても,後で軽く謝罪すれば済む程度の認識であり,著作権侵害の
故意はない。
(2) 争点(2)(本件行為2についての違法性及び責任)について
(原告の主張)
本件行為2の「○害予告」が「殺害予告」を意味することは,ツイッタ
ーの利用者であれば容易に想像がつくことである。殺害予告は威力業務妨
害罪となり得る行為であり,また,他人に対して殺害予告を行うような者
は精神的に正常ではないと受け取られるから,原告が被告に対して殺害予
告をしたとの事実を摘示することは,原告の社会的評価を低下させるもの
である。したがって,本件行為2は,原告の名誉を毀損するものであり,
そのことにつき被告には故意又は過失がある。
(被告の主張)
被告は,原告から「全力で潰します。」とツイートされ,大きな恐怖心
を抱いた。このように,原告は,被告の企画を妨害しようとしており,
「○害予告」は「妨害予告」の意味で投稿したものであるから,原告に対
する不法行為となるものではない。
(3) 争点(3)(損害額)について
(

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,50万円及びこれに対する平成24年9月
29日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを8分し,その7を原告の負担とし,その余は
被告の負担とする。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

出典

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