手続却下処分取消等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成24(行ウ)279
判決日2013-08-30
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法8条

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張
(争点)
原告に対して補正を命ずることなく行われた本件各却下処分及び本件異議決
定が違法か否か。
(原告の主張)
(1) 原告の特許管理人の所属する特許事務所においては,期限管理担当弁理
士責任者(正)を置き,期限管理担当弁理士責任者(正)と期限管理担当責
任者(副)によるダブルチェック体制を取っている。
本件事案に関しては,平成22年8月4日に本件国内書面を提出し,併せ
てデータシートを作成し,その際,次回期限(翻訳文提出期限)を同年10
月8日と記載した。期限管理担当弁理士責任者(正)であり,本件事案処理
担当責任者である弁理士Aが平成22年10月1日から同月15日まで入院
するという非常事態になり,さらに,期限管理担当責任者(副)が,妻の病
気,入院そして逝去(10月5日),通夜(10月7日),告別式(10月
8日)というさらなる非常事態が発生し,今回の事態を招くことになったの
である。
本件事案については,期限管理担当弁理士責任者(正)が本件事案の包袋
(ファイル)を自宅に置いたまま入院することになり,期限日について,現
物包袋(ファイル)との照合対応チェックができず,期限日は10月8日と
して期限管理を含む全ての事務処理が進行し,10月6日には特許管理人事
務所職員がA宅を訪問し,翻訳文を入手,10月8日に特許庁に本件翻訳文
提出書の提出となった。
特許管理人事務所においては,本件を含め事案全体の処理に権利の回復の
主観的要件である「全ての相当な注意」を払うところの注意義務基準を確立
した上で,日頃の業務の遂行に当たっている。
本件,当該期間を遵守できなかった理由として,法112条の2,121
条2項,173条2項に規定されている趣旨,及び近く批准される特許法条
約(PLT)12条の趣旨に照らして,「責めに帰することができない理
由」として本件翻訳文提出書の提出については権利の回復がなされてしかる
べきものである。
(2) 特許庁長官は,本件国内書面について,法184条の5第2項1号の規
定により,原告に補正の機会を与えなければならなかった。
しかしながら,特許庁長官は,法184条の5第2項,法184条の4第
3項の解釈・適用を誤り,原告に補正を命じなかったものであるから,その
結果された本件各却下処分(及びそれを追認した本件異議決定)は違法であ
り,取消しを免れない。
法184条の5第2項は,補正を命ずるか否かを特許庁長官の自由な裁量
に委ねたものではなく,第三者の利益を害する等の特段の事情がない限り,
補正を命ずべき義務を特許庁長官に課したものである。
(3) 法184条の5第2項は,特許庁長官に補正を命ずる義務を課したもの
であるから,翻訳文未提出の外国語特許出願については,同項と法184条
の4第3項とが対

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。