B発電所設置許可処分無効確認請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成23(行ウ)217
判決日2014-01-14
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点(1))
(原告)
ア 処分の無効等確認の訴えを提起することができるのは,処分の無効等の
確認を求めるにつき法律上の利益を有する者に限られるところ,法律上の
利益を有する者とは,当該処分により自己の権利若しくは法律上保護され
た利益を侵害され,又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう。国は,
国民一般の生命,健康をリスクから保護する義務を負っているから,上記
の法律上の利益には,上記の国民一般の生命,健康をリスクから保護され
る利益が含まれ,国がした原子炉設置許可処分により国民のリスクから保
護される利益が侵害されたといえる場合には,当該国民は原子炉設置許可
処分の無効確認の訴えの原告適格を有するというべきである。
また,処分により侵害される「自己の権利」には憲法上の権利も含まれ
ると解すべきであるから,自己の憲法上の権利が侵害された者は,処分の
無効等確認の訴えを提起することができると解すべきである。
イ また,原子炉設置許可処分の無効確認等の訴えの原告適格については,
経験則上,一見明白に原子炉等による災害による被害を受けないと認めら
れる者を除いては,当該周辺住民個人について,逐一原子炉からの距離や
災害等の態様などを考慮するなどして原告適格の有無を判定することな
-3-
く,原告適格を認めるのが相当である。
ウ 仮に,上記の各立場を採用せず,被告が主張するように,原子炉設置許
可処分の無効確認等の訴えにつき法律上の利益を有する者は,原子炉規制
法24条1項3号(技術的能力に係る部分に限る。)及び4号所定の安全
性に関する各審査に過誤,欠落があった場合に起こり得る原子炉の事故等
がもたらす災害により直接的かつ重大な被害を受けることが想定される
範囲の住民に限られるとする立場に立つとしても,水道法は,原子炉規制
法と目的を共通にする関連法令であり,原告適格の有無を判断するために
は,水道法の趣旨並びに目的及び同法が保護しようとする内容並びに性質
も斟酌されるべきであるところ,水道法は,個々の水道利用者が良質な水
道水を利用することができる権利を個別具体的な法益として保護する仕
組みを採用しているというべきである。
エ(ア) 原告は,東京都 ○ 区に居住しており,本件訴えを提起した平成2
3年当時零歳児の父親であったところ,東北地方太平洋沖地震によりB
発電所において事故が発生した後,東京都 ○ 区に給水する東京都の金
町浄水場において,乳児についての放射性物質に係る国の暫定基準値を
超える放射性物質が検出されており,零歳児の父親である原告は,安心
して水道水を用いた粉ミルクを飲ませることができず,将来の健康被害
に脅えて過ごさざるを得ない状況にある。また,農産物及び水産物も放
射性物質の汚染により食用に適さない状況にあり,放射性物質の流出が
今後停

主文(判決文より)

1 本件訴えを却下する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。