事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(ワ)39625 |
| 判決日 | 2014-02-27 |
| 分類 | 民事 / その他 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法35条3項 |
| 当事者 | 被告 沖電気工業株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
本件の争点は,①本件発明により被告が受けるべき利益の額,②本件発明が されるについて被告が貢献した程度,③共同発明者の有無であり,その結果と しての相当の対価の額である。 3 争点についての当事者の主張 (1) 争点①(本件発明により被告が受けるべき利益の額)について (原告の主張) ア 本件発明により被告が受けるべき利益 本件発明により被告が受けるべき利益は,被告が本件特許権について専 用実施権を設定したり通常実施権を許諾したりしなかったから,被告が本 件発明の実施をする権利を独占するとともに自ら実施することによって 得られた売上高につき,他人に通常実施権を許諾すれば得られたはずの実 施料(以下「想定実施料」という。)となる。 イ 被告の自己実施 (ア) 本件発明の技術的範囲 被樹脂封止装置を収容する複数個のキャビティと当該キャビティに樹 - 4 - 脂を導入するランナ及びポットとを有する樹脂封止金型は,従来,ラン ナの壁面付近を流れる樹脂と中心付近を流れる樹脂との間に温度差が 生じることで,硬化状態に差が生じ,樹脂が各キャビティに充填しきれ なかったり,樹脂がランナを急激に流れることで,先端に波が発生して 空気を巻き込み,ボイドやブリスタ等の成形不良が生じたりするという 問題があった。本件発明は,上記樹脂封止金型において,ランナにおけ る樹脂に接する壁面を粗面状に形成することにより,樹脂に摩擦抵抗を 与え,渦流を発生させて温度分布を一様にし,樹脂のキャビティへの移 送を円滑にするとともに,波の発生を抑えて空気の巻き込みを軽減した り樹脂中に混入している気泡を移送中に付着吸収したりし,気泡のキャ ビティへの流入を軽減させたものである。 本件発明の「ランナ」は,その長短にかかわらず,流路であれば足り る。ポットを1つだけ設けて流路を長くしたシングルポット方式の樹脂 封止金型は,長いランナがあるといえるから,当然,本件発明の「樹脂 封止金型」に当たる。また,ポットを複数設けたマルチポット方式(マ ルチプランジャ方式ともいう。以下同じ。)の樹脂封止金型も,流路が あれば,ランナがあるといえるから,それが短くても,本件発明の「樹 脂封止金型」に当たる。 本件明細書の発明の詳細な説明の実施例や拒絶査定取消審判手続にお いて被告が提出した理由補充書にシングルポット方式の樹脂封止金型 が記載されているのは,従来技術の問題を説明しやすいからであって, これに限定はしておらず(本件公報4頁左上欄9行),マルチポット方 - 5 -
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,29万6399円及びこれに対する平成22年 10月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを170分し,その169を原告の負担とし,その 余を被告の負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
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