行政文書不開示決定処分取消請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成24(行ウ)552
判決日2014-04-16
分類行政
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,本件非開示決定の適法性であり,具体的には,本件各対象
文書が刑訴法53条の2第1項の「訴訟に関する書類」に該当するといえる
か否かであり,この点に関する当事者の主張の要旨は,以下のとおりであ
る。
(被告の主張の要旨)
(1) 本件各対象文書の内容
本件各対象文書は,いずれも,本件事件に対処した司法警察職員である海
上保安官が公務執行妨害被疑事件である本件事件の状況を撮影した際のビデ
オ映像(本件衝突映像)をマスターデータとして作成された電磁的記録(映
像データ)である。
このうち,本件対象文書1は,石垣海上保安部において本件衝突映像の一
部を編集して作成したものを第十一管区海上保安本部が海上保安大学校のパ
ブリックフォルダに保存した映像データ1個であり,本件対象文書2は,海
上保安庁長官が要請を受けて刑訴法47条ただし書に基づき参議院議長及び
参議院予算委員会理事会に対して提出した本件衝突映像のうち相当と認める
部分を複製した映像データ2個(本件提出用映像資料1及び2)である。
(2) 刑訴法53条の2の「訴訟に関する書類」の意義
ア 刑訴法53条の2の趣旨
刑訴法53条の2は,「訴訟に関する書類及び押収物」については情
報公開法の規定は適用しない旨を規定しているところ,これは次のよう
な理由による。
すなわち,「訴訟に関する書類」については,①刑事司法手続の一環
である捜査・公判の過程において作成されたものであり,捜査・公判に
関する活動の適正確保は,司法機関である裁判所により図られるべきで
あること,②刑訴法47条により,公判開廷前における訴訟に関する書
類の公開を原則として禁止する一方,被告事件の終結後においては,同
法53条及び刑事確定訴訟記録法により,一定の場合を除いて何人にも
訴訟記録の閲覧を認め,その閲覧を拒否された場合の不服申立てにつき
準抗告の手続によることとされるなど,これらの書類は,刑訴法(40
条,47条,53条,299条等)及び刑事確定訴訟記録法により,そ
の取扱い,開示・不開示の要件,開示手続等が自己完結的に定められて
いること,③類型的に秘密性が高く,その大部分が個人に関する情報で
あるとともに,開示により犯罪捜査,公訴の維持その他の公共の安全と
秩序の維持に支障を及ぼすおそれが大きいものであることから,情報公
開法の適用除外とされている。
イ 「訴訟に関する書類」の意義
(ア) 上記に述べた刑訴法53条の2の趣旨に鑑みれば,同条所定の「訴訟
に関する書類」とは,被疑事件・被告事件に関して作成され,又は取得
した書類一般を指し,訴訟記録に限らず,不起訴事件記録,公判不提出
記録はもとより,今後訴訟になる可能性のある書類についても,全てこ
れに該当すると解すべきであり,また,検察庁へ事件が送致され,一件
記録も併せ

主文(判決文より)

1 本件訴えのうち海上保安庁長官が別紙文書目録記載の各文書を開示
する旨の決定をすることの義務付けを求める部分を却下する。
2 本件訴えのその余の部分に係る原告の請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。