事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成24(ワ)14227 |
| 判決日 | 2014-05-22 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 日亜化学工業株式会社/被告 三洋電機株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点(1)(本件発明の構成要件B及びDに対比される被告方法の構成)に ついて ア 原告 被告方法は,アニーリングにより低抵抗なp型窒化ガリウム系化合物半 導体を得ることの妨げにならない程度にしか水素を含まない雰囲気又はほ ぼ0%から理論的な最大値で1.3%のアンモニアを含む雰囲気中,40 0℃以上の温度でアニーリングを行い,これにより,Mgがドープされた 窒化ガリウム系化合物半導体から水素を出すというものである。 イ 被告 被告方法は,1.3%のアンモニアを含む,窒素ガスとアンモニアガス の混合雰囲気中,400℃以上の温度でアニーリングを行うものであり, その際に,Mgがドープされた窒化ガリウム系化合物半導体から水素を出 すかについては確認したことがない。 (2) 争点(2)(被告方法における本件発明の技術的範囲の属否)について ア 被告方法が本件発明の構成要件B及びDを充足するか。 (ア) 原告 a 本件発明の構成要件Bについて (a) 従来,窒化ガリウムにおいてp型ができなかった理由の一つは, 窒化ガリウムを気相成長法で成長させる場合に,窒素の原料として 用いるアンモニアが半導体層の成長中に原子状水素となって,Mg などのp型不純物と結合して,p型不純物がアクセプターとして機 能することを妨げたことにある。本件発明は,このような原理的な 問題に対し,半導体層を成長させた後にアニーリングを行い,その 熱によって,Mg-H,Zn-H等の形で結合している水素を解離 し,当該水素がp型不純物をドープした窒化ガリウム系化合物半導 体層から出て行くようにすることで,正常にp型不純物がアクセプ ターとして機能するようにしたものである。そして,特許出願にお いて,「実質的に…含まない」との用語は様々な技術分野において 多用されるが,その使用例からすると,作用効果を基準に,数値的 には数%程度以下をもって「実質的に…含まない」ものと解釈され ている。そうであるから,構成要件Bの「実質的に水素を含まない 雰囲気」は,アニーリングにより低抵抗なp型窒化ガリウム系化合 物半導体を得ることの妨げにならない程度にしか水素を含まない雰 囲気を意味する。 (b) 被告方法のアニーリングの雰囲気は,そもそもアニーリングに より低抵抗なp型窒化ガリウム系化合物半導体を得ることの妨げに
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,1億円及びこれに対する平成 24年5月26日から支払済みまで年5分の割合に よる金員を支払え。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 3 この判決は仮に執行することができる。
出典
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