事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成24(行ウ)601 |
| 判決日 | 2014-10-30 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,本件処分の適法性であるが,より具体的には,本件脳出血 は,初診日を平成15年1月20日とする本件高血圧症に起因する疾病であ るか否か(相当因果関係の有無)である。争点に関する当事者の主張の要旨 は,以下のとおりである。 (1) 原告 ア 原告は,本件脳出血につき,高血圧性脳出血と診断されているところ, 定義ないし病理上,高血圧と高血圧性脳出血との間に条件関係が認めら れることは明らかである。 イ 原告は,平成14年9月25日に健康診断で高血圧の 疑いを指摘され, 同年11月の再検査でも高血圧の治療が必要との判断であった。原告は, 平成15年1月20日に本件高血圧症と診断され,平成16年10月2 9日までの間,継続して投薬治療を受けていた。原告は,同日以降,治 療を中断したが,これは原告の仕事の事情によるものであり,本件高血 圧症が投薬治療を不要とするほど改善したからではない。原告は,平成 18年10月5日,健康診断において高血圧症(疑いを含む。)で要医 療との判定を受けている。したがって,原告は,本件高血圧症の初診日 から本件脳出血の発症時までの期間のうち,投薬治療が奏功していた 平 成15年5月10日頃から平成16年7月3日頃までの1年2か月程度 を除いては,本件高血圧症が継続しており,これが血管の脆弱化をもた らし,最終的に本件脳出血の発症に至ったということができる。 ウ 本件脳出血の発症の原因が本件高血圧症以外の疾患や危険因子である 合理的な可能性が全て排除されれば,条件関係が認められるというべき である。 原告は,肥満ではなく,飲酒も過度とはいえず,喫煙もほとんどやめ ており,糖代謝異常や脂質代謝異常が疑われるような所見もなかった。 脳動脈瘤や脳動静脈奇形の破綻も見当たらない。脳アミロイド血管症は 高齢者に多く,脳皮質下が好発部位であり,再発しやすく,また,多発 しやすいとされているところ,原告は本件脳出血の発症当時まだ49歳 であり,出血箇所は被殻からの1箇所のみであって,再発もしていない のであり,本件脳出血の原因が脳アミロイド血管症である合理的可能性 は排除できる。その他の脳出血の原因となり得る疾患もない。 したがって,本件脳出血の発症の原因が高血圧以外の疾患や危険因子 である合理的な可能性は全て排除されており,本件高血圧症と本件脳出 血との間には優に条件関係が認められる。 エ 高血圧から脳出血を発症することが異常な因果経過によるものとはい えず,相当性も認められる。 オ 相当因果関係の認定に当たっては,高血圧症に合併する脳血管障害の 前駆的症状の存否を問題とするべきではないが,原告の頭痛は,前駆的 症状に該当する可能性が高い。 カ 以上によれば,本件高血圧症と本件脳出血との間に相当因果関係があ るというべきである。したがって,本
主文(判決文より)
1 処分行政庁が平成22年7月21日付けで原告に対してした厚生年金 保険障害給付不支給処分を取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。