特許権侵害差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成25(ワ)32665
判決日2014-10-30
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、特許法70条2項、特許法100条1項、特許法102条2項

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点は,(1) 被告製品の構成要件D及びEの充足性(構成要件A~
- 4 -
C,Fの充足性については争いがない。),(2) 本件特許の無効理由の存否,
(3) 損害の額であり,争点に関する当事者の主張は,以下のとおりである。
(1) 被告製品の構成要件D及びEの充足性
(原告の主張)
ア(ア) 本件特許の特許請求の範囲の記載によれば,構成要件Dは,「本
体に対してガイド板が動かすことが可能な態様でつながれている」こ
とを示し,構成要件Eは,「本体がガイド板に対して動くことにより,
ガイド板から,本体に設けられた第1の刃又は第2の刃が出る」こと
を示しており,これらの解釈に疑義は生じない。また,本件明細書に
よれば,本件特許発明が,課題の解決のために,本体とガイド板を動
くように接続し,本体が動くことで本体に設けられたカッターナイフ
の刃がガイド板の外に出るような構成とすることを技術思想としてい
ることが明らかであるから,本件明細書の記載内容も上記解釈に沿う
ものである。
(イ) 被告製品の構成は前記前提事実(5)イのとおりであり,構成要件D
及びEを充足する。
イ 被告は,後記のとおり,被告製品が本件特許発明とは異なる課題を解
決するものであると主張するが,被告製品は本件特許発明を利用するも
のであるから,同主張は法的に無意味な主張である。
ウ したがって,被告製品は本件特許発明の技術的範囲に属する。
(被告の主張)
ア(ア) 構成要件Dの「前記本体と可動的に接続された」と,構成要件E
の「前記本体が前記ガイド板に対して動く」は,いわゆる機能的クレ
ームである。そのため,特許請求の範囲の記載だけではその内容を具
体的に特定することができないから,特許法70条2項により本件明
細書の記載を参酌し,上記の機能表現の意義を解釈しなければならな
- 5 -

主文(判決文より)

1 被告は,別紙物件目録記載の製品を製造し,
譲渡し,貸し渡し,又は譲渡の申出若しくは譲
渡のための展示をしてはならない。
2 被告は,別紙物件目録記載の製品及び半製品
(別紙物件目録記載の構造を具備しているが製
品として完成するに至らないもの)を廃棄せよ。
3 被告は,原告に対し,79万4000円及び
うち28万3500円に対する平成25年12
月18日から,51万0500円に対する平成
26年6月18日から各支払済みまで年5分の
割合による金員を支払え。
4 原告のその余の請求を棄却する。
- 1 -
5 訴訟費用は,これを2分し,その1を原告の,
その余を被告の各負担とする。
6 この判決は,第1項及び第3項に限り,仮に
執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。