事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成25(ワ)32721 |
| 判決日 | 2014-12-18 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法74条 |
| 当事者 | 原告 株式会社ISOエンジニアリング/被告 中部資材株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張 本件の主たる争点は,原告Aが本件発明の発明者かという点であり,これに 関する当事者の主張は,以下のとおりである。 (原告らの主張) 原告Aは,昭和53年ころから平成22年にかけて,コンクリート製サイロ ビンの内壁の検査方法及び補修方法に関し,個人的に本件発明を行い,これを 被告の事業に利用させていた。このことは,以下の各事実から明らかである。 (1) 原告Aの陳述内容 原告Aは,被告における職務に従事する過程で,取引先からコンクリート 製サイロビンの検査及び補修を効率的に行いたい旨の要望を受け,被告から 具体的な業務命令を受けることなく,昭和の終わりころ,コンクリート製サ イロビンの内壁に石鹸水を塗った状態で減圧し,泡によって要補修箇所を洩 れなく特定する方法を考えつき,自宅で食品保存用のタッパーを用いて実験 を行い,一級建築士のH(以下「H」という。)から,コンクリート製サイ ロビンはマイナス700mmAq程度までなら減圧に耐えられることなどの 技術的教示を受け,取引先のサイロビンでの実験等により最適な減圧レベル を試行錯誤で確かめ,マイナス450mmAq程度まで減圧するのが有効で あることを突き止めた。原告Aは,被告からの業務指示を受けずに,一人で 取引先現場における補修工事のなかで部分補修の有効性を確かめ,本件発明 を具体化する「サイロ気密補修工事 施工計画書」マニュアルを作成した。 (2) 本件特許出願の願書に記載した発明者の氏名 原告Aは,本件特許の発明者として特定されている。本件特許出願準備段 階において,被告が本件特許出願を依頼していた弁理士が当初願書の原案に 発明者として無関係な者の氏名を記載していたため,原告Aが発明者である 自らの名前を記載するよう指示した経緯がある。 (3) 発明者でなければ技術的説明が難しい事項 本件発明につき,①サイロビン下部に垂れ幕を設置した理由及び②サイロ ビン内壁を高圧水により洗浄する技術を開発した経緯は,発明者でなければ 説明できない事項であり,原告Aでなければこれを説明できない。すなわち, ①については,原告Aが,減圧チェックによる補修工法を検討するなかで, サイロビン下部の大型の換気扇による排気の影響により,減圧チェックの際 に減圧の効果がプラスマイナスで相殺されてしまい,サイロビン下部の要補 修箇所の判定がうまくできないのではないかと考え,その対策として,サイ ロビン下部の垂れ幕を設置することとしたものである。また,②については, 原告Aが,補修の工程において,サイロビン内壁に付着した穀物ダストや油 分等を高圧洗浄によって確実に取ることができることを確認し,水量や乾燥 方法についてテストを重ねて洗浄技術を開発したものである。 (4) 被告の主張について 被告は,本件発明は被告が昭和
主文(判決文より)
原告らの請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。