政務調査費返還請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成26(行ウ)209
判決日2015-02-26
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,杉並区が,A議員に対する3034円の不当利得返還請求権を
有しているか否かである。争点に関する当事者の主張の要旨は,以下のとおりで
ある。
(1) 原告
ア 政務調査費は,地方自治法100条14項に定められた議員活動に対する
補助金であるところ,その支出方法や金額は条例で定められており,本件条
例4条によれば,杉並区議会の議員に係る政務調査費は,年間192万円
(月額16万円)となる。
また,地方自治法100条15項により,政務調査費の収支を報告し,閲
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覧に供することが義務付けられており,杉並区の場合も,本件条例10条1
項及び4項により,報告書に出納簿を添えて提出し,閲覧に供することが義
務付けられている。
したがって,A議員の平成24年度の政務調査費の上限は192万円であ
り,平成24年度の報告書や出納簿に記載して報告すべきは,同額の収支で
ある。この点,本件訂正前報告書に記載された支出額は,192万円を超え
る192万3034円となっているが,政務調査費の上限が192万円であ
るから,政務調査費による支出の総額は192万円であり,差額の3034
円については,A議員が確定的に私費で負担したと解すべきである。
A議員が本件金員を政務調査費による支出から除外したというのであれば,
A議員の政務調査費による支出額は166万5000円となるから,A議員
は25万5000円を返還すべきであるところ,A議員は,25万1966
円しか返還をしていないから,杉並区は,A議員に対し,残額の3034円
の不当利得返還請求権を依然として有している。
イ 福岡地方裁判所平成21年(行ウ)第24号同22年9月28日判決は,
「交付対象議員が交付を受けた政務調査費は,自己の財産とは別口座で管理
し,支出の都度,政務調査費から支出することを明確にして,会計帳簿に記
載することが要求されているものであり,「交付対象議員がその年度におい
て市政の調査研究に資するため必要な経費として支出した」といい得るには,
単に,使途基準に合致していれば足りるものとは解されず,その支出の時に,
交付を受けた政務調査費から支出する意思をもってなされることを要するも
のと解するべきである」としており,政務調査費という公費から支出する意
思のあったもののみをもって「支出」とみなすべきであると認定しており,
この判断は,その控訴審である福岡高等裁判所平成22年(行コ)第37号
同23年9月8日判決(以下,上記の1審判決と併せて「福岡高裁判決等」
という。)でも維持されている。上記アの結論は,福岡高裁判決等にも沿う
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主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。