特別掛金賦課処分取消請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成26(行ウ)381
判決日2015-12-08
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 被告の設立事業所が吸収合併に伴い適用事業所の全喪となった場合に,被
告は,当該設立事業所の事業主に対し,本件規約附則14条1項(以下「本
件規定」ということがある。)に基づき特別掛金を徴収することができるか否
か。
(2) Aが「脱退の申出」(本件規定)を行ったか否か。
4 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)(吸収合併の場合に本件規定に基づき特別掛金を徴収することの
可否)について
(被告の主張)
ア 適用事業所の全喪と設立事業所の地位との関係
(ア) 適用事業所の廃止,休止その他の事情が生じた場合,当然に適用事
業所として全喪するのではなく,当該適用事業所の事業主が,法施行規
則13条の2第1項の全喪届を提出することにより全喪するのであり,
全喪届の提出又は任意適用取消申請(法施行規則13条の2第1項ただ
し書,14条)に対する大臣認可がされるまでの間は,法7条によりみ
なし適用事業所として存続する。下記(原告の主張)ア(ア)における原
告の主張は,厚年法を正解しない原告独自の主張である。
(イ) 基金の設立事業所となるためには厚生年金保険の適用事業所である
ことが前提であるとしても,厚年法上,適用事業所を全喪すれば当然に
設立事業所の地位を喪失することを定めた規定はない。
(ウ) 設立事業所の減少は,法115条1項3号の「基金の設立に係る適
用事業所の名称及び所在地」の変更として規約変更事項に当たり,代議
員会の承認決議が必要とされ(法118条1項1号),かつ,厚生労働大
臣の認可が効力要件とされており(法115条2項,基金令2条2号),
これらの手続はいわゆる任意脱退の場合と適用事業所の全喪の場合で区
別されていない。
上記のように厚年法が設立事業所の減少に代議員会の決議を要求した
趣旨は以下のとおりである。すなわち,厚生年金基金が,国の運営する
厚生年金保険制度の一部を代行する公益的性格を有するため,基金には,
一設立事業所の主観的意思ないし事情のみによって,他の加入員の利益
が害されたり,他の設立事業所との間に不公平が生じたりしないように
調整する責任が課されている。このことを設立事業所の脱退に関してい
うと,① 設立事業所の脱退に伴い大量の加入員が減少して基金存続のた
めの法定人数要件(5000人)を欠くに至る場合には,大臣による改
善命令を経て解散命令による解散となり,基金に残される加入員らの上
乗せ部分(3階部分)を受給する期待権が一方的に侵害されることにな
る。また,② 基金は,設立事業所の脱退後においても,当該設立事業所
の従業員等に対する将来の年金給付義務を負担し続けるのであり,当該
設立事業所が特別掛金を納入して脱退する場合であっても,脱退後の資
金運用リスクは基金の残存事業所が全て負担しなければならない。これ

主文(判決文より)

1 被告が平成25年6月24日付けで原告に対してした特別掛金1億1385
万5759円の納入告知を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。