障害年金不支給決定取消請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成25(行ウ)779
判決日2016-01-21
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,本件障害認定日及び本件裁定請求日における本件障害の状態
が,厚年法施行令別表第1の定める障害等級3級に該当する程度のものである
か否かであり,争点に関する当事者の主張は以下のとおりである。なお,原告
は,本件障害の状態が国年法施行令別表の定める障害等級1級及び2級に該当
する程度のものである旨は主張していない。
【原告の主張】
(1) 本件障害の状態は障害等級3級12号に該当すること
ア 本件障害の状態は障害認定基準における「両下肢に機能障害を残すもの」
に該当すること
本件傷病は脊髄の器質障害であり,これによる障害の程度の認定に当た
っては障害認定基準の「肢体の機能の障害」(第3の第1章第7節第4)
が適用されるところ,本件障害認定日及び本件裁定請求日における本件障
害の状態は,以下のとおり,障害認定基準が障害等級3級の例示として掲
げる「両下肢の機能障害を残すもの」に該当する。
(ア) 痙性麻痺による障害の程度を判断するに当たっては日常生活動作の
状態を重視すべきであること
障害認定基準は,「肢体の機能の障害」に関する認定要領において,「肢
体の機能の障害の程度は,運動可動域のみでなく,筋力,運動の巧緻性,
速度,耐久性及び日常生活動作の状態から総合的に認定を行う」と定め
ており,これは,脳及び脊髄の器質障害並びに多発性障害の場合,日常
生活動作が大きく制限される一方で,関節可動域及び筋力については全
く問題がないか,問題が小さい場合も多いことによるものと解される。
本件障害のような痙性麻痺の場合も,その医学的特性により,関節可
動域及び筋力には問題がなくとも日常生活動作が制限される場合があり,
関節可動域及び筋力によって障害の程度を判定できないことが多いから,
その障害の程度を判定するに当たっては,日常生活動作の判定を最も重
視すべきであり,関節可動域及び筋力の制限の程度にかかわらず,日常
生活動作の状態によって障害の程度が認定されることもあり得るという
べきである。
被告は,原告の股関節及び膝関節に関節可動域及び筋力への制限がな
いことから本件障害の程度は軽度であると主張するが,関節可動域及び
筋力への制限が大きくない場合であっても,痙性麻痺が歩行に影響を与
えることは多く,日常生活動作の状態によってしか障害の程度を認定で
きない障害も存在するのであるから,上記主張は失当である。
(イ) 原告の両下肢は日常生活動作のほとんどが「一人でできてもやや不
自由な場合」に該当すること
障害認定基準は,「機能障害を残すもの」とは,日常生活動作の一部が
「一人で全くできない場合」又は日常生活動作のほとんどが「一人でき
てもやや不自由な場合」をいうものと定めているところ,本件病院のZ
3医師が作成した診断書においては,平成14年1月23日現症及び平

主文(判決文より)

1 処分行政庁が平成24年2月28日付けで原告に対してした障害認定日によ
る障害厚生年金を支給しない旨の決定を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。