特許権侵害差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成26(ワ)31948
判決日2016-02-25
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者原告 ハンディテクノ株式会社/被告 ウッディワールド株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 被告製品は本件特許発明の構成要件B及びCを充足するか(被告製品が
本件特許発明の構成要件A及びDを充足することについては,争いがな
い。)。
(2) 本件特許には無効理由が存在するか。
(3) 原告の損害額
(4) 差止め及び廃棄の必要性
3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)(被告製品の構成要件B及びC充足性)について
ア 原告の主張
(ア) 構成要件Bについて
a 被告製品の構成は「デッキジョイント金物は,内部中央に,デッキ
ジョイントビスを遊挿し得る縦孔を有するとともに,両側に,両デッ
キ材の係止凹溝内へ挿入されるように延びる第1連結板及び第2連結
板をそれぞれ有し,」であるところ,被告製品における「デッキジョ
イント金物」は本件特許発明の「ネジホルダー」に相当し,被告製品
の「デッキジョイントビス」は本件特許発明の「止めネジ」に相当す
るから,被告製品の上記構成は本件特許発明の構成要件Bを充足する。
b 「遊挿し得る」とは,「遊挿状態を実現できる」という意味であり,
「遊挿状態」とは「挿入物と被挿入物との間に遊び(隙間)がある挿
入状態」を意味する。
被告製品は,ネジホルダーの縦孔内の最も深い位置まで止めネジを
挿入した状態(甲11の1)から,止めネジの下端側をつまんで上方
へ持ち上げるように力を加えると,止めネジの頭部がネジホルダーの
上方へ突出した状態(甲11の2)となるまで,ほとんど何の抵抗も
受けることなく簡単に止めネジを動かすことができる。また,この状
態から,止めネジを更に上方へ持ち上げるように力を加えると,止め
ネジの頭部がネジホルダーの上方へ大きく突出した状態となるまで,
同様にほとんど何の抵抗も受けることなく,簡単に止めネジを動かす
ことができる(甲11の3)。そして,この状態から,止めネジをフ
リーの状態とする(止めネジを支えていた手を放す)と,重力に従っ
て止めネジが瞬時に落下し,止めネジの頭部がネジホルダーの縦孔の
開口部に接触した状態となる(甲11の4)。
上記のような被告製品におけるネジホルダーに対する止めネジの動
作態様に鑑みると,止めネジがネジホルダーの縦孔内に挿入された状
態にあるとき,両者間には遊び(隙間)が存在することが明らかであ
る。
c 被告製品は,根太材上に配置したデッキ材の係止凹溝内へ連結板を
挿入するようにしてデッキ材の側面にネジホルダーを圧着し,ネジホ
ルダーの上方へ突出する止めネジの上部を指で保持しながら頭部をカ
ナヅチで軽くたたいた場合,止めネジの先端を根太内に簡単に打ち込
むことができ,その結果,ネジホルダーを所定の取付け位置に簡単な
手法で,かなり安定した強度で仮固定することができるとの効果(本
件特許発明の構成要件Bによって期待できる効果と同一の効果)を期
待できる。

主文(判決文より)

1 被告は,別紙被告製品目録記載のデッキ材固定装置を製造し,使用
し,譲渡し,貸し渡し,輸出し,若しくは輸入し,又は譲渡若しくは
貸渡しの申出をしてはならない。
2 被告は,別紙被告製品目録記載のデッキ材固定装置を廃棄せよ。
3 被告は,原告に対し,77万6528円及びうち75万7791円
に対する平成26年12月12日から,うち1万8737円に対する
同月19日から,各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
4 原告のその余の請求を棄却する。
5 訴訟費用は,これを2分し,その1を被告の,その余を原告の,各
負担とする。
6 この判決は,第3項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。