収益金配分請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成25(ワ)21900
判決日2016-02-25
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文商法512条
当事者被告 株式会社グラニ

この事件の代理人

  • 古田茂(原告代理人)/第二東京弁護士会
  • 大村健(被告代理人)/東京弁護士会

争点(判決文より)

本件の争点は,以下のとおりである。なお,被告は,争点(2)及び(3)の各抗
弁を選択的に主張する。また,原告は,争点(5)の主張が認められない場合に
備えて争点(6)の主張をする。
《主位的請求について》
(1) 本件ゲームは原告と被告の共同著作物であるか。
(2) 本件ゲームは被告における職務著作であるか。
(3) 本件ゲームは「映画の著作物」に当たり,その著作権は被告に帰属する
か。
(4) 原告が本件ゲーム開発に関して被告から収益金として受領すべき金額
《予備的請求について》
(5) 原被告間で,本件ゲーム製作に関する報酬合意がされたか。
(6) 原告は被告に対し,商法512条に基づく報酬請求権を有するか。
3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)(本件ゲームは原告と被告の共同著作物であるか)について
ア 原告の主張
(ア) 原告は,Bから,設立予定の新会社(被告)には雇用せず,開発
したゲームが収益を上げたらこれに報いるとの説明を受けて,本件ゲ
ームの開発に参画した。現に,原告は,本件ゲームがほぼ完成するま
で,被告の取締役になることも,被告に雇用されることもなく,被告
と原告との間には指揮監督関係はなく,原告は,被告とは独立の立場
にあった。
なお,原告が後に被告取締役に就任した事実は,原告が本件ゲームの
共同著作者である事実と矛盾するものではなく,また,本件ゲームの著
作権持分を被告に譲渡したことを意味するものでもない。
(イ) 原告は,ディレクターとして,本件ゲーム開発全般に関与したもの
であり,本件ゲームのうち創作的に困難でかつ重要な要素のほとんどは
原告が担当したものである。
具体的には,原告は,著作物たる本件ゲームの表現の創作に必要不可
欠な作業である企画の立案,仕様書の作成,マスタデータの作成を行い,
かつ,プログラミングやイラストレーション,フラッシュ動画,デザイ
ンの作成を指揮監督していた。
最終的に配信された本件ゲームには,原告の企画書(乙3)の内容が
色濃く反映されており,原告が本件ゲームの起草者であることを裏付け
る。
(ウ) 以上のとおり,原告は,Bらと共同して,本件ゲーム開発に参画し,
創作的関与を行い本件ゲームを完成させたため,本件ゲームの共同著作
者であり,本件ゲームの著作権を共有する。
そして,原告の本件ゲームに対する寄与の程度からすれば,原告の共
有持分権の持分割合は10分の6を下回らない。
イ 被告の主張
(ア) 原告は,平成24年12月末までは,特に対価を受け取らずに本件
ゲームの開発に従事し,平成25年1月1日に取締役に就任したが,被

主文(判決文より)

1 原告の主位的請求を棄却する。
2 被告は,原告に対し,420万円及びこれに対する平成25年9月
20日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
3 原告のその余の予備的請求を棄却する。
4 訴訟費用は,これを25分し,その24を原告の,その余を被告の,
各負担とする。
5 この判決は,第2項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。