損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成25(ワ)1985等
判決日2016-03-16
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文会社法429条1項、民法415条、民法709条、民法715条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
(1) Dが亡くなったことについての損害賠償―被告らの責任原因
(原告らの主張)
ア 被告らの安全配慮義務の根拠
(ア) 被告C及び被告E
Dの雇用主である被告C及び配置先ないし出向先である被告Eは,
その雇用する労働者に従事させる業務を定めてこれを管理するに際し,
業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身
の健康を損なうことがないよう注意する義務を負い,これを怠るとき
は民法415条又は同法709条に基づいてこれにより生じた損害を
賠償する責任を負う。
被告Eは,実質的には被告Cの1部門であって被告会社らは一体で
あり,そのことは渋谷労基署に提出された被告Cの「使用者申立書」
(甲61p2,以下「使用者申立書」という。)において被告Cが自
認するところであるから,本件異動は被告C内部の配置転換であり,
被告CはDに対し本件異動後も安全配慮義務を負う。また,本件異動
が在籍出向であるとしても,被告Cの人事部がDの労働時間を把握し,
Dの長時間労働を認識していたから,被告Cは,自らまたは被告Eを
してDの業務負担軽減等の措置を講じさせる安全配慮義務を負う。被
告EはDをそのチョコレート販売事業に従事させ使用する者としてD
を使用していたから安全配慮義務を負う。
また,被告Eの取締役であり,Dの上司であったGにも安全配慮義
務違反があり,被告C及び被告Eは民法715条に基づく責任を負う。
(イ) 被告F
被告Fは,被告会社らの代表取締役として,被告会社らにおいて労働
者の生命健康を損なわない体制を構築し,長時間勤務による過重労働を
抑制する措置をとる義務を負っていた。また,被告Fは,Dと同じフロ
アで勤務し,上司として直接指揮命令を行い,Dから支援の要請を受け
る立場であったから安全配慮義務があり,これを怠るときは民法709
条又は会社法429条1項に基づく責任を負う。
イ 被告らの安全配慮義務違反の内容
(ア) 結論
被告Cは,Dに対し,本件異動により従前と異なる業務を命じ,店
舗管理や在庫・発注管理の業務,さらに,催事企画等や営業業務を担
当させた上に,限界を感じたDの支援の要請も断り,さらには多々叱
責を行うなどしてDを精神的に追い込み,発症前の平成23年12月
には当時の被告の集計で200時間もの極度の長時間労働に従事させ,
その結果,Dに精神障害を発症させ,Dを自死に追いやった。
そのことは,渋谷労基署の調査(甲17,61)でも明らかである

主文(判決文より)

1 被告らは,原告Aに対し,連帯して,2739万9620円及びこれに
対する平成23年12月▲日から支払済みまで年5分の割合による金員
を支払え。
2 被告らは,原告Bに対し,連帯して,2677万7500円及びこれに
対する平成23年12月▲日から支払済みまで年5分の割合による金員
を支払え。
3 被告Cは,原告ら各自に対し,各140万8416円及びこれに対する
平成24年2月1日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
4 被告Cは,原告ら各自に対し,各140万8416円及びこれに対する
本判決確定日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
5 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
6 訴訟費用は,これを7分し,その3を被告らの連帯負担とし,その2を
原告Aの負担とし,その余を原告Bの負担とする。
7 この判決は,第1項から第3項までにつき,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。