事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成26(行ウ)582 |
| 判決日 | 2016-03-22 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,中野区が,本件会派に対する本件金員の不当利得返還請求権を 有しているか否かである。争点に関する当事者の主張の要旨は,以下のとおりで ある。 (1) 原告ら ア 政務活動費は,中野区議会議員の調査研究その他の活動に資するため必要 な経費の一部として交付されるものであり(本件条例1条),会派が行う調 査研究,研修,広報,広聴,住民相談,要請,陳情,各種会議への参加等区 政の課題及び区民の意思を把握し,区政に反映させる活動その他住民福祉の 増進を図るために必要な活動に要する経費で本件条例別表に定める経費に充 てることができるものとされている(本件条例5条)。 本件条例の趣旨及び本件条例が認める支出科目に照らせば,本件法人とい う団体の運営費を政務活動費から支出することは許されない。本件金員は, E前議員の自己研さんのためのものであり,E前議員が自ら負担することが 当然である。 本件条例別表の「研究研修費」の内容は,「会派が研究会又は研修会を開 催するために必要な経費及び政党又は他の団体の開催する研究会又は研修会 に参加するために要する経費」と定められており,議員個人が参加する団体 の運営費を支出することは認められていない。 - 3 - また,本件手引きにおいても,議員個人が参加する団体の運営費を認める 例示はない。 イ 本件会派が行った本件金員の支出は違法であるから,その全額が本件条例 8条に定める残余金に当たる。 ウ 以上によれば,中野区は,本件会派に対する本件金員の不当利得返還請求 権を有しているというべきである。 (2) 被告 ア 本件金員は,いずれも本件条例が定める適法な政務活動費として支出され たものである。 イ 年会費及びD運営費はいずれも,E前議員の説明によれば,本件法人及び Dの主催する研修会や勉強会に出席するために必要な経費ということであり, そうであれば,実質的には研修に係る出席者負担金及び会費に該当するもの である。 ある支出が政務活動費の支出として認められるか否かは,支出の名目では なく,その実質的な目的や性質からみて判断されるべきであり,実質的な目 的や性質から政務活動に当たる支出といえるか否かの判断については,議会 において独立性を有する団体である会派の自主性を重んじ,会派に一定の裁 量が認められるべきである。 政務活動費制度は,その支出が条例の認める経費に当たらないことが収支 報告書等の記載から明らかにうかがわれるような場合を除いては,地方公共 団体の執行機関が,実際に行われた政務活動の具体的な目的や内容等に立ち 入ってその適合性を審査することを予定しているものではなく,本件におい ても,E前議員から上記支出が実質的には研修に係る出席者負担金及び会費 に相当するものである旨の説明があった以上,中野区としてはこれを明確に
主文(判決文より)
1 被告は,Aに対し,22万3000円の返還を請求せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。