事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(行ウ)623 |
| 判決日 | 2016-04-28 |
| 分類 | 知的財産 / 意匠 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 意匠法43条2項、意匠法44条、意匠法44条1項 |
| 当事者 | 原告 平和堂貿易株式会社/原告 株式会社北村工房 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
本件の争点は,原告らが意匠法44条1項所定の追納期間内に本件各登録料 - 3 - を納付できなかったことについて同法44条の2第1項所定の「正当な理由」 があるか否かであり,争点に関する当事者の主張は以下のとおりである。 (原告らの主張) 「正当な理由」は,平成23年法律第63号による改正前の意匠法44条 の2第1項所定の意匠権者の「責めに帰することができない理由」が厳格 にすぎ,国際的なすう勢に鑑みて救済の要件を緩和する必要があるとの理 由で,特許法条約の規定に従った救済要件とするべく改正された結果であ る。したがって,「正当な理由」は特許法条約の規定に従い,「状況によ り必要とされる相当な注意を払ったにもかかわらず当該期間を遵守するこ とができなかったものであること」又は「遅滞が故意でなかったこと」と 解釈されなければならない。 本件特許事務所は,平成16年2月の設立以来,2700件を超える特許 出願等を取り扱い,大量かつ多種類の期限管理を行っているが,本件以外 期限管理のトラブルを起こしたことはない。原告らはそのような信頼性の 高い特許事務所に本件各意匠権の管理を依頼していた。また,本件特許事 務所は,次のとおり,必要とされる相当な注意を払ったにもかかわらず納 付期限を遵守できなかったもので,原告らには「正当な理由」がある。 ア 本件特許事務所は,毎日,本件システム上で対応期限が近い案件を検索 するほか,毎年1回,本件システム上で直近2年以内に登録料の納付期限 が到来する案件を検索し,これを期限管理用のカレンダーに手書きで記入 し随時確認することに加え,登録料の納付期限を紙の台帳(以下「本件台 帳」という。)に記入する方法も補助的に併用していた。また,本件各意 匠権に係る期限管理の担当事務員(以下「本件担当者」という。)は,平 成18年11月以降本件特許事務所における国内案件の期限管理を全て担 当して十分な経験を積んでおり,本件以外に同種の事故は起こしていない。 さらに,本件特許事務所は,一つの権利について同じ担当者に出願時から - 4 - 設定登録後の管理まで一貫して担当させ見直しの機会を増やしていた。 イ 本件特許事務所が設立以来採用していた本件システムは,特許業界内で 信頼性に定評があり,本件特許事務所においても過去何ら問題は生じてい なかった。本件担当者は本件システムに正確に本件各意匠権の設定登録日 を入力しており,これ以上に納付期限の設定まで確認することは,本件特 許事務所程度の規模の事務所にとってむしろ過誤を誘発する過剰かつ冗長 な作業である。 ところが,本件システムの初期設定には,自動的に入力される登録料の 納付済み年数は当然法律上の最低納付年数にしなければならないにもかか わらず,最低納付年数が1年である意匠権についても,これが3年であ
主文(判決文より)
原告らの請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。