道路位置指定取消処分の義務付け等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成27(行ウ)272
判決日2016-06-17
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 本件処分の適法性
(2) 本件道路位置指定の取消しの義務付けの可否
4 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)(本件処分の適法性)
(被告の主張の要旨)
ア 新宿区法施行細則及び本件取扱基準の定めが法の趣旨にかなうものであ
ること
(ア) 新宿区法施行細則は,特定行政庁たる新宿区長が,法,法施行令及
び法施行規則に基づき規定すべき事項に加え,新宿区長及び新宿区建築
主事が,法,法施行令及び法施行規則を施行するのに必要な事項を定め
るものである。
これは,特定行政庁たる新宿区長が,建築主事,建築監視員その他の
職員を指揮監督するほか,自ら建築基準行政上広汎かつ重要な権限を行
使し,法の施行事務において中心的な役割を果たしており,現場の最前
線に立って法を運用する立場から,法又は法施行令に明文の規定がない
事項についても,法所定の事務が有機的に機能し,執行されるようにと
の趣旨で,法から立法権も含めて一定の裁量が付与されているといえる
ことから,また,地方公共団体の長には,地方自治法15条の規定によ
り規則制定権限が付与されていることから定めているものである。
(イ) 新宿区法施行細則17条2項及び本件取扱基準は,位置指定道路の
指定の取消しを求める者に対し,関係権利者の承諾を受けることを求め
ているが,これは,特定行政庁が当該道路の指定の取消しを認めるか否
かの裁量判断を行う際の資料として,主として次の三つの理由により,
その提出を求め,同廃止に係る形式的要件としている。
第1の理由は,法43条1項に違反する建築物の敷地が生じることが
ないことの確認の趣旨から,道路に沿接する敷地の所有者等の確認を取
るものである。
第2の理由は,当該道路の敷地が数筆の所有地にまたがっていた場合
に調整をする趣旨である。すなわち,当該敷地が共有地であれば,民法
の共有に係る規定から必然的に共有者全員による申請又は他の共有者の
承諾書が添付されることとなろうが,数筆の場合,仮に一筆の敷地所有
者のみによる廃止申請で当該道路の位置の指定の取消しを認めるとすれ
ば,当該道路が虫食い状態となったり,他の筆の敷地所有者の権利利益
が害されるおそれがあり,かかる趣旨でその提出を求めるものである。
第3の理由は,道路に沿接する住民等の利益保護のためである。ひと
たび私道が位置指定道路として開設された場合,一般的に,当該道路を
前提として市街地が形成され,道路に沿接する住民らの日常生活も長年
築き上げられていることなどに鑑み,当該道路が特定個人の日常生活に
不可欠のものであって,それが廃止されるときは当該個人に著しい支障
が生じることがあることから,その有無の確認の趣旨で,また,当該道
路の廃止により,道路に沿接する敷地の建築物が違反建築物となること
が見込まれる場合の調整

主文(判決文より)

1 新宿区長が原告に対し平成26年7月18日付け26新都建調第○号をもっ
てした別紙1物件目録記載1及び2の土地に係る道路の位置の指定の取消しを
しない旨の処分を取り消す。
2 新宿区長は原告が平成26年4月10日付けで申請した別紙1物件目録記載
1及び2の土地に係る道路の位置の指定の取消しをせよ。
3 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。