事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成26(行ウ)472 |
| 判決日 | 2016-06-24 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点についての当事者の主張 本件の主な争点は,①確認の利益の有無(争点1),②原告らが国籍法11 条1項に基づき日本国籍を喪失したか否か(争点2)であり,当事者の主張の 要旨は,次のとおりである。 (1) 争点1(確認の利益の有無)について (被告の主張の要旨) 確認訴訟においては,訴訟要件として確認の利益が認められることが必要 であり,その存否の判断に当たっては,紛争の成熟性の判断が重要となると されている。 この点,原告らは,原告らが国籍法11条1項に該当するかのような外形 的事実が存在しており,国から日本国籍喪失と取り扱われる現実的危険が存 在し,確認訴訟を提起する以外に解決手段がないことから,確認の利益は存 在する旨を主張する。 しかしながら,原告らは,現時点においても,日本国籍を喪失したと扱わ れて不利益を受けているという状況にはなく,原告ら父の戸籍に記載され, 法務局等の日本の行政機関の担当者から日本の国籍喪失届を出すように促さ れた事実もない。 そうすると,現時点においても,原告らと被告との間には,成熟性を有す る紛争が存在せず,事前の救済を認めないことを著しく不相当とする特段の 事情があるとも,確認訴訟が紛争解決のために有効適切な手段であるとも認 められず,原告らの本件訴えは確認の利益を欠き,不適法である。 (原告らの主張の要旨) ア 原告ら父母は,主観的には原告らが生来的に日本国籍とロシア国籍の重 国籍であると考えていたが,客観的には,生来的に日本国籍を取得した後 に後発的にロシア国籍を取得し,その結果,日本国籍を喪失したような外 観が作出されてしまったのであり,法務省が公表している解釈(甲3参照) に従えば,日本国籍を喪失していると扱われる現実的危険性がある。 イ 被告は,本件訴訟において,原告らが日本国籍を喪失している旨主張し, 原告らの主張を全面的に争い,請求棄却を求めている。 仮に本件訴訟が確認の利益がないとして却下されたとしても,被告は, 原告らが日本国籍を喪失したものと判断している以上,戸籍法105条1 項の規定により,本籍地である東京都○○区長に対して原告らの国籍喪失 を報告し,この報告を受けた同区長は,同法15条の規定により,原告ら の国籍喪失を戸籍に記載することになる。 このように,本件訴訟の審理が進んだ現時点においては,原告らが日本 国籍を喪失したとして,その戸籍が消除されることが制度上極めて高い確 率で予測されるのであるから,本件訴訟において原告らが日本国籍を有す ることの確認を求める利益は認められるべきである。 ウ また,上記イの事情に鑑みれば,紛争の成熟性は十分に認められる。 加えて,原告らが日本国籍を喪失したとして扱われる場合の具体的な不 利益としては,原告ら父を筆頭者とする戸籍からの抹消,旅券の発行の拒
主文(判決文より)
1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。