事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(行ウ)615 |
| 判決日 | 2016-09-09 |
| 分類 | 行政 / 行政訴訟 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
本件の争点は,法184条の4第4項所定の「正当な理由」の有無であり, 争点に対する当事者の主張は以下のとおりである。 (1) 原告の主張 ア 「正当な理由」の解釈 法184条の4第4項は,「前項の規定により取り下げられたものとみ なされた国際特許出願の出願人は,国内書面提出期間内に当該明細書等翻 訳文を提出することができなかったことについて正当な理由があるとき は,・・・明細書等翻訳文並びに第1項に規定する図面及び要約の翻訳文 を特許庁長官に提出することができる。」と規定する。 同条項は,特許法等の一部を改正する法律(平成23年法律第63号。 以下「平成23年改正法」という。)による改正により新設されたもので あるが,従前,外国語特許出願の翻訳文提出期間の経過後の救済規定が設 けられていなかったことから,救済手続を導入すべきとの指摘がされてい たこと,ユーザーフレンドリーな手続の導入及び国際的な手続調和を目的 とした特許法条約(Patent Law Treaty。以下「PLT」という。)は,手 続期間の徒過に対する一定の救済手続を設けていること,欧州においては, 状況に応じた「Due Care」(相当な注意)を払っていたにもかかわらず期 間の不遵守が生じた場合に救済が認められ,米国においては,期間の不遵 守が避けられないものであった場合に救済が認められるなど,いずれもP LT上の「Due Care」に沿った救済制度が導入されていることから,我が 国においても,国際調和の観点から,諸外国との不均衡を是正して救済手 続を導入することとしたものである。PLTは,手続期間を徒過した場合 の救済を認める要件として「Due Care」(相当な注意を払っていた)又は 「Un-intentional」(故意ではない)のいずれかを選択することを認めて いる(PLT12条(1)(iv))。諸外国の立法例では,「Due Care」が比較 的低額な手数料と組み合わされ,「Un-intentional」は比較的高額な手数 料と組み合わされていることから,我が国では,救済手続について手数料 は無料とし,それを前提に,第三者の監視負担に配慮しつつ実効的な救済 を確保できる要件として,「Due Care」(相応の注意)の基準を採用した ものと説明される。 そこで,法184条の4第4項の「正当な理由」の解釈に当たっては, 国際調和を考慮すべきであり,欧州特許庁等が採用する「Due Care」(相 当な注意)の基準において救済される場合であれば,「正当な理由」があ るというべきである。 そして,欧州特許庁の審判例をみると,十分な体制のもとにおける単発 的な過誤(an isolated mistake)については,救済が認められている。 イ 過誤の発生経緯 (ア) 現地事務所では,本件出願につい
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。
出典
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