事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(ワ)36973 |
| 判決日 | 2016-11-24 |
| 分類 | 知的財産 / 商標 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 不正競争防止法2条1項1号、不正競争防止法3条1項、不正競争防止法3条2項、不正競争防止法4条、商標法36条1項、商標法36条2項、商標法37条1号、民法709条 |
| 当事者 | 原告 一般社団法人日本遺体衛生保全協会/被告 一般社団法人全国遺体保全協会 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 - 3 - 商標権侵害の成否 (原告の主張) ア 被告は,遺体の保全に関して被告名称及び被告各標章を使用しており, これは原告商標の指定役務についての使用に当たる。 イ 被告名称及び被告各標章は,以下のとおり,原告商標に類似する。 原告商標は,横書きの「日本遺体衛生保全協会」との記載及びその下 部の欧文字の記載により構成されるが,欧文字部分は極めて小さいこと, 原告が主に日本国内で活動しており,一般的な取引者・需要者は欧文字 部分に着目しないことからすれば,漢字部分が支配的な印象を与えるの で,「日本遺体衛生保全協会」が原告商標の要部となる。 被告名称及び被告各標章のうち「一般社団法人」の部分は,法人の形 式を示すにすぎず,識別力を有しない。また,被告標章1及び3のうち 欧文字部分は,「全国遺体保全協会」の文字より小さく,日本国内の業 者と想定される取引者の間では識別力がない。したがって,被告名称及 び被告各標章のうち識別力を有するのは「全国遺体保全協会」の部分の みであり,これを要部として原告商標と比較すべきである。 「日本遺体衛生保全協会」と「全国遺体保全協会」は,いずれも「日 本全国を代表し,遺体に関して何らかの事後的な保全処置をする業務を 行う業者を統括して,何らかの公益活動を行っている団体」という同一 の観念を生じさせる。また,横書きの漢字で構成され,遺体,保全及び 協会の語を含むので,外観及び称呼の共通性が認められる。なお,衛生 の部分は原告商標のみが有するが,両者に共通する語に挟まれており, 特段の識別力はない。また,全国と日本は同様の観念を想起させる極め て類似した語である。 したがって,観念,外観及び称呼を全体的に考察すると,被告名称及 び被告各標章は原告商標に類似する。 - 4 - ウ 以上によれば,被告が被告名称及び被告各標章を使用する行為は,指定 役務についての登録商標に類似する商標の使用に該当し,商標権侵害を構 成する(商標法37条1号)。 (被告の主張) 原告商標には原告の英語名が併記されており,この部分を含めて比較すれ ば,原告商標と被告名称及び被告各標章は明らかに非類似である。 さらに,「日本遺体衛生保全協会」と「全国遺体保全協会」の部分のみを 比較するとしても,両者は,日本と全国の相違及び衛生の有無により外観及 び称呼の上で容易に識別できる。両者からは別の団体名が観念され,役務提 供者の区分を明らかにできるから,類似性は認められない。 不正競争の有無 (原告の主張) ア ①原告がその前身である団体と通算して20年以上にわたり「日本遺体 衛生保全協会」との名称で活動を継続していること,②日本国内でエンバ ーミング事業を行う者は全て原告の会員であること,③原告はエンバーミ ングの基本書を出版して
主文(判決文より)
原告の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。