事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ワ)11697 |
| 判決日 | 2016-12-15 |
| 分類 | 知的財産 / 民事訴訟 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条、著作権法18条1項、著作権法41条、著作権法113条6項、著作権法115条 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 本件配信による公表権(著作権法18条1項)侵害の成否 本件配信の「時事の事件の報道」(同法41条)該当性 本件コメントによる原告Aの名誉又は声望の毀損の有無(同法113条6 項) 原告らの損害額 3 争点に関する当事者の主張 による公表権侵害の成否)について (原告らの主張) 言語の著作物である本件講演は,本件配信により,原告らの許諾もなく原 告らが認識もしないまま公衆に広く提示された。被告による本件配信はライ ブ中継であり,本件講演を直ちに公衆に送信するものであるから,社会通念 上,本件講演は本件配信の時点で「まだ公表されていないもの」(著作権法 18条1項)に当たる。 (被告の主張) 本件講演は,本件講演会において著作権者である原告らが口述したことに より公衆に提示されており,公表されている。また,原告らによる口述とツ イキャスにおける本件配信との間にはタイムラグが存在し,本件講演がされ た後に本件配信を視聴者が視聴したことになるから,被告の行為は既に公表 された著作物を配信したものといえる。 本件配信の「時事の事件の報道」該当性について (原告らの主張) 本件配信により原告らの著作物である本件講演につき原告らが有する公衆 送信権が侵害されたことは明らかである。 本件配信が時事の事件の報道に当たるとの被告の主張は争う。 (被告の主張) 原告Aは保守系市民団体のキーパーソンであり,同団体は憲法改正を目標 の一つとしているため,被告は,原告Aが本件講演の際に同団体の活動報告 として憲法改正問題等に言及する可能性が高いと考え,本件配信を行った。 憲法改正が国民の重大な関心事となっていることからすれば,憲法改正に向 けた活動において重要な役割を果たしていると考えられる原告Aの講演内容, その余の原告らの発言内容が著作権法41条の「時事の事件」に該当するこ とは当然である。本件講演は「当該事件を構成し,又は当該事件の過程にお いて見られ,若しくは聞かれる著作物」であり,被告は本件コメントを付し た上で本件講演を生中継したものであるから,本件配信は同条に基づく著作 物の適法な利用であり,被告が著作権侵害の責任を負うことはない。 による原告Aの名誉又は声望の毀損の有無)につい て (原告Aの主張) 被告は,原告Aの講演の際に「ラスボス登場」等のコメントを付して本件 配信を行っているところ,「ラスボス」がコンピューターゲーム等において 「最後の強大なる悪役」,「打倒すべき敵」として悪意を込めた用語である ことからすれば,本件配信は原告Aの名誉又は声望を害する方法で行われた ものであり,原告の著作者人格権が侵害されたことは明らかである(著作権 法113条6項)。よって,原告Aは被告に対し,名誉回復措置として謝罪 広告の掲載を求めることができる。 (被告の主張) 現在
主文(判決文より)
1 被告は,原告A及び原告Bに対しそれぞれ7万円,原告C に対し1万2000円,原告Dに対し4000円並びにこれら に対する平成27年12月12日から各支払済みまで年5分の割 合による金員を支払え。 2 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用はこれを100分し,その1を被告の負担とし,その 余を原告らの負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
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