法人税法違反,民事再生法違反被告事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成27特(わ)1463
判決日2017-03-15
分類民事
判決種別決定
判決文が挙げた条文憲法14条1項、法人税法159条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点に対する判断】
第1 争点の概要
1 判示第1の事実(民事再生法違反)について
(1) 検察官は,判示の被告法人名義の預金口座ないし「A会預り口弁護士G」名
義の預金口座(以下,両口座を合わせて「被告法人口座等」という。)からJ
社名義の預金口座(以下「J社口座」という。)への各振込入金(以下「本件
各送金」という。)は,民事再生手続開始の申立て(以下「再生申立て」と略
称する。)当初から,広告宣伝費を装って被告人3名が管理するJ社口座に被
告法人の財産を移動させることにより,自己らの自由にできる裏金を確保する
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ために行われたものであるとして,民事再生法255条1項所定の「債権者を
害する目的」による「債務者の財産を隠匿」する行為(同項1号)にほかなら
ないと主張する。
(2) これに対し,被告法人及び被告人3名の各弁護人の主張は,概要次のとおり
である。すなわち,J社は,被告法人のメディカルサービス法人(以下「MS
法人」という。)で,医療に直接関係するもの以外の被告法人の業務の委託を
受けていた。本件再生申立て以前は,L社が被告法人のMS法人であったが,
本件再生申立て後は,J社がこれに代わり,本件各送金に係る資金が更に移転
されたM社,N社と並んで,被告法人のMS法人となったものである。したが
って,J社,M社,N社の必要経費は,ここから被告人3名が得ていた報酬も
含め,実質的に業務委託費として被告法人の経費となるもので,本件各送金は
その支弁のために行われたものである。また,本件再生計画遂行中,被告法人
の業績は好調で,本件各送金により,事業の再生にも,本件再生計画に基づく
弁済にも何ら支障は生じていない。このように,本件各送金は財産の「隠匿」
でも,「債権者を害する目的」によるものでもない。
2 判示第2の各事実(法人税法違反)について
被告法人及び被告人3名の各弁護人は,いずれも被告法人の判示各事業年度
について,法人税の過少申告があったこと自体は争わないものの,被告法人が
関連会社(J社,M社,N社及びO社のことを指す。以下4社を併せて単に「関
連会社」ともいう。)に対し広告宣伝費ないし業務委託費を架空計上した事実
を争い,また,被告人B及び同Cの給与等を被告法人の経費として認定すべき
であると指摘するなどして,ほ脱額を争う。そして,関連会社も含めてほ脱税
額を計算すると,実質的なほ脱税額は極めて僅少あるいはマイナスであるなど
として,国家の租税債権が害された程度は軽微であると主張する。さらに,被
告法人の弁護人は,上記を前提に,本件法人税法違反の起訴は公訴権の濫用で
あるから同事実につき公訴を棄却すべきであり,また,被告法人につき法人税
法159条を適用することは憲法14条1項,31条に反するから被告法人は
無罪であるとも主張

主文(判決文より)

被告人医療法人社団A会を罰金2000万円に,被告人Bを懲役5年に,被
告人Cを懲役2年10月に,被告人Dを懲役2年6月に処する。
被告人B及び同Cに対し,未決勾留日数中各80日を,それぞれその刑に算
入する。
被告人Dに対し,この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。