事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ワ)36784 |
| 判決日 | 2017-03-28 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法35条1項、特許法35条3項、特許法110条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに対する当事者の主張 争点1(職務発明対価の請求の可否)について (原告の主張) 本件発明が実施されている可能性があるのはフランス企業が建設した米国 所在のMOX工場であり,同工場における本件各特許権の実施料は100億 円を下らない。原研は本件各特許権の放棄に関してフランス企業との間で取 引をして利益を得ているところ,原告が本件発明に関して受け取ることがで きる対価の額は当該利益の額の20%が相当であるから,原告はその一部と して1億円を請求する。なお,被告は本件発明が実施されたことはないと主 張するが,本件発明は,平成7年にフランス及びロシアにおいても実施され ている。 (被告の主張) 原研は,本件発明に関し,原告に対して本件発明考案規程に基づく補償金 等を支払った。また,原研は,本件発明を自ら実施しておらず,第三者に対 する実施の許諾もしていない。原告は,原研が本件各特許権の放棄の見返り として不正な利益を得た旨主張するが,憶測にすぎず,そのような事実はな い。したがって,原告は職務発明対価の請求権を有しない。 争点2(不法行為の成否等)について (原告の主張) 特許法110条によれば,利害関係人は特許権者の意思に反しても特許料 の納付ができるから,原告の意思に反する特許権の放棄は同条により禁止さ れている。それにもかかわらず,原研は原告の意思に反して本件各特許権を 放棄した。また,原研は,原告が本件各特許権の放棄を知りその経緯等を問 い合わせたのに対し,原告の悪評を所内で吹聴したり,自らの行為を正当化 したりし,原告が本件発明の価値を否定したかのような不当な処遇をした。 これらは原研の不法行為に該当する。 原告は,原研からの不当な処遇により多大な苦痛や屈辱を受けており,上 記不法行為による慰謝料の額は100万円が相当である。また,原告は被告 に対し,発明者としての地位を回復するため,本件各特許権を維持された状 態に戻す手続及び謝罪を請求する。 (被告の主張) 本件各特許権の放棄の手続は,原研の内部規定に基づき適切に行われたも のである。また,原研が原告に対し,原告が主張するような不当な処遇をし た事実はない。したがって,慰謝料,本件各特許権を維持された状態に戻す 手続及び謝罪の請求に関する原告の主張はいずれも争う。
主文(判決文より)
原告の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。