生活保護費の徴収及び返還取消し請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成28(行ウ)161
判決日2017-04-27
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点(1)(本件第1決定の適法性)について
(被告の主張)
ア 法78条にいう「不実の申請その他不正な手段」とは,積極的に虚偽の
事実を申告することに限られず,口頭又は文書による説明を受けていたに
もかかわらず,法61条により届出義務を負う収入,支出その他生計の状
況について変動があった事実を届け出ず,当該事実を隠したことも含まれ
る。
イ 原告は,口頭及び書面で,収入,支出その他生計の状況について変動が
あったときは,これを処分行政庁に届け出る必要がある旨を通知されてい
たが,本件収入を申告しなかったのであり,原告は「不正な手段により保
護を受け」たものである。
ウ 本件第1決定は,本件収入に係る平成23年3月1日から平成24年9
月30日までの期間について,原告が受給した保護費256万0290円
の一部である92万0277円を徴収するものであり,同決定は適法であ
る。
(原告の主張)
ア 原告は,平成14年3月,1億5000万円以上の負債を抱え銀行取引
停止になったが,その後,少しでもお世話になった人に返済しようと思い,
原告の叔母(母の妹)に対する400万円の債務について,月5万円ずつ
返済し,本件収入はこれに充てた。原告の手元に本件収入が残ることはな
く,生計の状況に変動はなかった。
また,支出の理由を記入する箇所がなかったため,収入として記載しな
かった。
イ 本件第1決定は違法である。
(2) 争点(2)(本件第2決定の適法性)について
(被告の主張)
ア 被保護者が海外渡航をした場合,被保護者は,当該渡航費用を支出する
ことができるだけの額の,本来その最低限度の生活の維持のために活用す
べき資産を有していたことになるから,法4条1項が定める補足性の限度
を超過した保護を受けたことになる。実施要領課長通知第10の19が,
親族の冠婚葬祭等,生活保護の趣旨目的に反するものとは認められない場
合を除き,海外渡航費用のための金銭は収入認定の対象となるとするのは,
この理を確認したものと解される。
原告の本件渡航①ないし⑤の目的は,実施要領課長通知第10の19が

主文(判決文より)

1 処分行政庁が原告に対して平成28年2月29日付けでした21万202
0円の生活保護費返還金決定を取り消す。
2 処分行政庁が原告に対して平成28年3月28日付けでした4万7900
円の生活保護費徴収金決定を取り消す。
3 原告のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は,これを9分し,その7を原告の負担とし,その余を被告の負担
とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。