安倍首相靖國神社参拝違憲確認等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成26(ワ)9825
判決日2017-04-28
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項、憲法20条1項、憲法20条3項、民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
本件では,まず,差止請求(上記1⑴①)について,本案前の争点として,
本件参拝受入れの差止請求の適法性(争点⑴)が問題となる。次に,差止請求
(上記1⑴①)及び損害賠償請求(上記1⑴②)について,本案の争点とし
て,原告らに差止請求や損害賠償請求の根拠となり得る被侵害利益があったか
(争点⑵),本件参拝及び本件参拝受入れは憲法上の政教分離原則に違反する
違法な行為であったか(争点⑶)が問題となり,さらに,差止請求について
は,本件参拝及び本件参拝受入れの差止めの必要性(争点⑷)が問題となり,
被告国に対する損害賠償請求については,本件参拝が内閣総理大臣の職務を行
うについてのものか(争点⑸),被告安倍に対する損害賠償請求については,
被告安倍の個人責任の成否(争点⑹)がそれぞれ問題となる。さらに,原告a
外3名の本件参拝及び本件参拝受入れの違憲確認請求(上記1⑵)について
は,本案前の争点として確認の利益(争点⑺),本案の争点として本件参拝及
び本件参拝受入れが違憲か(争点⑻)が問題となる。
4 争点に関する当事者の主張
参拝受入れの差止請求の適法性
(被告靖國神社の主張)
原告らは,被告靖國神社に対し,「内閣総理大臣としての参拝」を受け入
れることの差止めを求めているが,被告靖國神社にとって,参拝行為の外観
上「内閣総理大臣としての参拝」とそれ以外の参拝との区別をすることは困
難であるから,被告靖國神社のとるべき作為ないし不作為の内容が特定され
ていない。また,原告らは,被告安倍に対し,「内閣総理大臣としての参
拝」の差止めも求めており,これに加えて被告靖國神社に対する参拝受入れ
の差止めを求める必要性はない。
したがって,原告らの被告靖國神社に対する参拝受入れの差止請求は不適
法である。
(原告らの主張)
内閣総理大臣の地位にある者の参拝行為は,特段の事情のない限り,「内
閣総理大臣としての参拝」であって,参拝前に参拝の連絡を受けた際に特段
の事情の有無を確認することも可能であるから,「内閣総理大臣としての参
拝」とそれ以外の参拝とを区別することが困難であるとの事情はなく,原告
らの被告靖國神社に対する参拝受入れの差止請求は,その特定性に欠けるも
のではない。また,内閣総理大臣としての参拝は,被告靖國神社の参拝受入
れと不可分一体の行為であるから,双方を差し止める必要性がある。
したがって,原告らの被告靖國神社に対する参拝受入れの差止請求は適法
である。
原告らの被侵害利益の有無
(原告らの主張)
ア 政教分離規定違反について
政教分離規定(憲法20条3項)は,大日本帝国憲法の下では神道が事
実上国教化され信教の自由が著しく侵害され民主主義が崩壊したとの歴史
的経緯にかんがみ,国家と宗教が再び統合・融合することを阻止するため
に,政治と宗教との完全

主文(判決文より)

1 原告a,原告b,原告c及び原告dの被告国に対する被告安倍が平成25年
12月26日に内閣総理大臣として靖國神社に参拝したことの違憲確認請求
に係る訴え並びに被告靖國神社に対する被告靖國神社が同日に被告安倍によ
る内閣総理大臣としての参拝を受け入れたことの違憲確認請求に係る訴えを
いずれも却下する。
2 原告a,原告b,原告c及び原告dのその余の請求並びにその余の第1事件原
告ら及び第2事件原告らの請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は,第1事件原告ら及び第2事件原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。