建造物侵入(変更後の訴因・建造物侵入,非現住建造物等放火)被告事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成28刑(わ)898
判決日2017-07-20
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,①本件火災が放火による
ものか否か(事件性)及び②放火をしたのが被告人か否か(犯人性)の2点である。
第2 本件火災が放火によるものか否か(事件性)
本件火災の原因としては,放火以外に電気,ガス,自然発火,たばこの不始末,
その他火源となる物が想定しうるところ,以下のとおり,これらの可能性は排斥で
き,本件火災は放火によるものであると認められる。
1 証人P及び証人Qの各証言
(1) 証人Pは,次のとおり,本件火災について,ガス,自然発火及びその他火源
- 2 -
となる物が原因である可能性はなく,電気やたばこの不始末が原因である可能性は
考えられるもののゼロに近く,放火によるものである可能性が高い旨証言する。
ア まず,ガス火災の可能性については,本件現場にはガス給湯器及びカセット
コンロがあったものの,前者はガス管と接続されておらず,後者はボンベ缶が設置
されていなかったこと,本件火災後の気密検査で本件建物内のガス管にガス漏れは
確認されなかったこと,本件建物の燃え方が,爆発により壁が内側から外側に広が
るなどのガス火災の特徴を有していないことなどから,否定される。また,自然発
火やその他火源となる物による火災の可能性についても,本件建物において自然発
火するような油,塗料等の物件は認められなかったことや本件建物において発見さ
れたスプレー缶やボンベ缶,コーティング剤等は着火物にはなっても発火源にはな
らないことから否定される。
イ 電気火災の原因としては,電気配線のショート,コンセント部分のトラッキ
ング,電気器具の故障による発熱・発火等が考えられる。このうち,トラッキング
は,コンセントとプラグの差刃の隙間に付着したほこりや水分に電気が流れて発熱,
発火する現象であるところ,その痕跡である溶断したプラグの差刃は本件建物内か
ら発見されず,また,電気器具の故障については,本件現場で発見されたアイロン,
電気ストーブ,クリップライトにそれ自体から火災が発生した痕跡は見つからなか
った。そして,電気配線のショートについては,これが生じた場合,ショートした
配線の先端に,配線の太さよりも少し大きく,若干光沢を帯びた球状のショート痕
又は短絡痕と呼ばれる痕跡が発生する。本件建物内からは,このようなショート痕
が,2階北側床面の東側部分にあった器具コードの束(甲73中の現場見分調書(1)
(第3回)写真19。以下「本件コード束」という。),2階南側床面の中央付近に
あった配線(同写真5),階段の下から2段目及び6段目にあった各配線(甲73中
の現場見分調書(1)(第2回)写真6,8。以下,下から2段目にあった配線を
「本件配線」という。),本件建物1階に設置された分電盤の裏側の屋内配線(甲
73中の現場見分調書(1)(第5回)写真9,10)の計5か

主文(判決文より)

被告人を懲役3年6月に処する。
未決勾留日数中310日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。