公職選挙法違反被告事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成28特(わ)807
判決日2017-07-24
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点等
弁護人は,被告人の公判供述に基づき,判示各事実について,被告人が各受供与
者に現金を供与し,自ら現金供与を受けたことは争わないものの,被告人は選挙運
動をしたことの報酬として現金を供与したり,現金供与を受けたわけではないとし
て,被告人は無罪である旨主張している。その理由の骨子は,次のとおりである。
①被告人は,G,F,E及びDは選挙運動事務員として選挙管理委員会に登録さ
れていると思っていた,②F,E及びDが選挙期間中に行ったことは選挙運動では
ない,③F,E,D及びGが選挙運動を行っていたとしても,被告人はFらが選挙
運動をしているとは認識していなかった,④被告人がHに供与した超過分の15万
円は選挙運動とは別の活動に対する報酬である,⑤Cに供与された現金,Eに供与
された現金のうち10万円及び被告人が供与を受けた現金はいずれも選挙期間を除
いた前後の期間の活動に対する報酬である。
これに対し,当裁判所は,判示のとおり,被告人の各供与及び受供与は選挙運動
をしたことの報酬としてされたものであり,被告人にはその認識(故意)があった
と認定したので,以下,その理由を補足して説明する。
第2 関係証拠から認められる事実
関係証拠によれば,以下の事実が認められる(弁護人は,Bの証言について,I
の証言と矛盾することや,Bには自らの別件横領の刑事責任を回避するために虚偽
の供述をする動機があることなどを指摘して,信用できない旨主張するが,弁護人
が指摘する点を考慮しても,少なくとも,以下の認定に供した限度では,Bの証言
は信用できる。)。
1 被告人の経歴,本件選挙への関与及び現金供与までの概要
被告人は,平成元年に航空自衛隊を退職後,国会議員の秘書を約23年間務
めたが,その間,参議院議員選挙に3回秘書として関与し,うち1回は事務局長的
な立場で関与していたほか,他の議員らの選挙の応援に行った経験があった。
被告人は,自衛隊勤務中はAとはほとんど面識はなかったが,同人が統合幕僚学
校長をしていた頃,国会議員の指示でAに講演を依頼したことがあり,その後は行
事で挨拶を交わしたこともあった。また,被告人は,約10年前に,知人を通じて
Bと知り合い,それ以後,Bに発送代行の仕事を頼んだり,被告人の息子が立候補
した選挙で,届出事務などを頼んだりしていた。
平成25年12月下旬頃,Aは,平成26年2月9日執行の東京都知事選挙
(以下「本件選挙」という。)への立候補を決意し,Aの自衛隊在職中の部下であっ
たCは,Aの選挙を応援することとした。Cは,自身が立候補した参議院議員選挙
で被告人に助言を受けた経験などから,被告人は選挙経験が豊富であると見込み,
被告人にAの選挙の手伝いを依頼したところ,被告人は,保守の論客であったAを
応援する気持ちから,これを了承

主文(判決文より)

被告人を懲役2年に処する。
この裁判が確定した日から5年間その刑の執行を猶予する。
被告人から金200万円を追徴する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。