損害賠償等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成28(ワ)34685
判決日2017-08-24
分類知的財産 / 特許
判決種別判決

この事件の代理人

  • 鈴木正勇(被告代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点 (被告による本件方法の使用の有無)について
(原告の主張)
ア 被告は,本件方法の使用の許諾を原告から得ていないのに,Cにおいて,
本件方法を使用して生徒への指導や洋服及び型紙の製作を行っており,本
件特許権を侵害している。
イ 本件方法の特徴は,洋服の胸幅,背幅及び背肩幅を個人の採寸値に合わ
せることである。本件方法を使用せずに,胸幅,背幅及び背肩幅を個人の
採寸値に合わせることは,現在の日本の平面製図の技術では不可能であり,
立体裁断方式によっても不可能である。なお,本件方法は,採寸法も独自
のものである。また,補正原型作成後の仮縫い時点で生じた不具合も,本
件方法を使用しなければ修正できない。
被告がブログで公開している洋服に不具合がないのは,本件方法を使用
しているためである。また,型紙を作るということは,個人の採寸値に合
わせたものを作るということであり,本件方法を使用することが必要であ
る。
被告のブログで公開されている洋服の写真を見ると,本件方法のうちの
「内回転」操作等が用いられていることが明らかである。また,被告のブ
ログには,「補正原型を作って」,「自分の体型を入れていかないと駄目」
などの記述や,被告が製作した洋服が体型に合っている旨の記載があり,
これらは本件方法を使用していることを裏付けるものである。被告のブロ
グで公開されているパターンの袖山点は,本件方法を使用した場合のもの
であるし,肩ダーツがないことや,ワンピースのウエストラインが水平に
なることは,本件方法の特徴である。
なお,本件発明は8つの発明を含むものであるが,被告は個人の体型に
応じて8つの発明に係る技術を使い分けており,本件方法の全てを使用し
ている。
ウ 被告は,本件方法以外にも原型の補正方法があるとして文献を証拠とし
て提出する。しかし,そこに記載された技術は,現在は通用しないもので
あったり,初心者向きであったり,日本ではほとんど使用されていなかっ
たり,バストが大きい人等には適用することができないものである。
(被告の主張)
ア 被告は婦人服の受注製作を行っており,パターンや型紙を作成し,胸幅,
背幅及び背肩幅を注文者の体型に合わせた洋服を製作している。
しかし,被告は,本件方法を使用していない。本件発明は,上衣用原型
の補正操作方法の発明であり,特許請求の範囲に規定された工程を有する
ものであって,個人の体型に応じた原型の補正を行う全ての行為を技術的
範囲に含むものではない。
イ 婦人服を仕立てるに当たり,原型を作成した上で,採寸及び採寸に基づ
いて原型の補正をすることは,本件特許が出願されるよりも前の公知文献
(乙1,2等)にも記載された周知技術であり,胸幅,背幅及び背肩幅を
注文者の体型に合わせることは普通に行われている。洋裁の基本的知識や
技

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。