退去強制令書発付処分等取消請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成28(行ウ)354
判決日2017-08-25
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
本件の主な争点は,原告の在留を特別に許可しないでした本件裁決
の適否であり,これに関する当事者の主張は以下のとおりである。
(1) 原告の主張
ア 原告の在留を特別に許可すべき積極事情
(ア) Cとの婚姻関係
原告は,Bとの婚姻から約1年を経た平成24年夏頃から,B
のほか,原告の母親のD及びその夫のE(原告の母を,Eとの婚
姻の前後を通じて「D」という。)と2世帯4人の同居生活を始
めたが,平成25年9月17日から約1か月間,原告が虚血性大
腸炎の疑いでF病院に入院した際,Bが原告を献身的に看護する
ことなく,入院費用を支払うこともなく,また,原告が退院した
頃,BがEに鼻骨骨折,顔面打撲の傷害を負わせる激しい暴力を
振るったこともあり,同年11月頃,原告,D及びEの3名は,
家を出てBと別居した。
原告は,同月22日,CとG市のカラオケ喫茶店の開店パーテ
ィーで出会い,互いに好感を持って連絡先を交換し,同年12月
30日から交際を始めた。原告がBと離婚した後の平成26年4
月前半頃,Cが原告にプロポーズして,原告もこれを受け,原告
は,同年8月にCとともにI市内の同人の実家を訪ねて両親に挨
拶に行って歓迎されて以来,親しく行き来するようになり,同年
9月からG市内で一緒に暮らし始めた。原告とCは,同年▲月▲
日に正式に婚姻したが,入籍が遅れたのは,原告とCが,日本民
法の待婚期間6か月の規定を守らなければ入籍できないと考え
たからであった。なお,2人が提出した婚姻届の証人欄には,C
の両親が名前を連ねていることからも,両名の婚姻はCの家族ら
から全面的に賛同され,応援されているものであることが明らか
である。
法務省は,在留特別許可の運用の透明性を更に向上させ,不法
滞在者が出頭しやすくなる環境を整備するとの観点から,その許
否の判断についての基準として,「在留特別許可に係るガイドラ
イン」(以下,平成21年7月改訂後のものを,単に「ガイドラ
イン」という。)を策定して公表しており,地方入国管理局長は,
これを踏まえて在留特別許可の許否の審査をすることになって
いるところ,原告は,日本人との婚姻が法的に成立し,相当期間
共同生活し,相互に協力して扶助しているばかりでなく,子ども
こそいないものの,双方の家族,親族らから完全に祝福され,婚
姻が安定かつ成熟しているといえ,ガイドライン上の「特に考慮
する積極要素」が認められる。
(イ) 本邦への定着性
原告は,21歳という若年時から,本件裁決時点まででも12
年以上にわたって日本に継続的に生活しており,その間に愛する
日本人男性とも巡り会っているばかりでなく,実の母親であるD
も日本に正規滞在し,原告の義理の父親であるEも日本人である。
原告の日本語は極めて流暢であり,日本の習慣にも慣

主文(判決文より)

1 東京入国管理局長が原告に対して平成27年12月10日付けで
した出入国管理及び難民認定法49条1項の規定による異議の申出
には理由がない旨の裁決を取り消す。
2 東京入国管理局主任審査官が原告に対して平成28年2月29日
付けでした退去強制令書発付処分を取り消す。
3 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。