損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成25(ワ)19912
判決日2017-08-30
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者原告 第一電気株式会社/被告 株式会社三井造船昭島研究所

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点は,中間判決の「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」の「3
争点(損害賠償額に関する点を除く。)」を引用するほか,以下のとおりである。
⑴ 損害賠償額
原告が本件各発明について特許を受ける権利を喪失したことにより発生した損害
額はいくらか(争点4)。
⑵ 過失相殺
本件各出願について審査請求期間内に出願審査請求がされなかったことに関し,
原告にも過失があるか(争点5)。
4 争点に対する当事者の主張
⑴ 争点1ないし3について
中間判決の「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」の「4 争点に対する当
事者の主張」のとおりであるから,これを引用する。
⑵ 争点4(損害賠償額)について
【原告の主張】
原告は,本件各発明について特許を受ける権利を喪失したことにより,本件各出
願に基づく特許権の取得により得べかりし利益相当額の損害を被った。本件各出願
に基づく特許権が成立していれば,当該特許権の価値はいずれも2億円を上回るか
ら,損害額は本件各出願それぞれについて少なくとも2億円を下らない。
すなわち,原告は,三菱重工業株式会社(以下「三菱重工」という。)から本件
各出願に基づく特許権を譲渡して欲しい旨の申入れを受け,同社に対して2億円程
度で売却する旨の提案をしたところ,同社とはその方向での話が進んでいたが,本
件各出願が取り下げたものとみなされたことが発覚したことから,その話がなく
なったものである。また,原告の被った損害の額は,本件各出願に基づく特許権を
活用することによって得ることができたはずの事業収益の見込額とされるべきであ
るところ,本件各発明に基づく高速二軸試験機,その他本件各発明を実施可能な試
験機(疲労試験,耐震試験,振動試験等の試験機)に対しては高い需要が存在して
いたから,本件各出願に基づく特許権を取得できていた場合,他社と共同して事業
展開し,多大な収益に結び付く蓋然性が高かった。そうすると,本件各出願に基づ
く特許権の適正な価額は,いずれも2億円を下回ることはないから,本件各発明に
ついて特許を受ける権利を喪失したことによる損害は,それぞれ2億円を下回るこ
とはない。
【被告の主張】
三菱重工が本件各出願に基づく特許権を2億円で買い受けるという話には客観的
根拠がない。また,共同出願人であった被告は三菱重工と競業関係にあったから,
被告がその契約に承諾する可能性はなく,実現可能性がない話である。
本件各発明は,技術的に不完全・未完成であり,従来の技術に比して優位性はな
かった上,本件各発明が用いられる高速二軸試験機の市場は限定されており,その
後の発展も見込めない状況であったから,本件各出願に基づく特許権の価値は僅少
であった。
⑶ 争点5(過失相殺)について
【被告の主張】
原告は,A弁理士に出願審査請求を行うように連絡した

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。