事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ワ)19708 |
| 判決日 | 2017-10-17 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、憲法34条 |
この事件の代理人
- 依頼権(被告代理人)
争点(判決文より)
本件の争点は,(1)刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(以下 「法」という。)222条及び224条2項が違憲無効か,(2)本件検査及び本 件マスキングの国家賠償法上の違法性並びに(3)損害の発生及びその額である。 (1) 法222条及び224条2項が違憲無効か (原告らの主張) 弁護人は,身体を拘束されている被疑者又は被告人の言い分を聴取し,ま た,被疑者又は被告人が所持している証拠を受け取ったり,収集した証拠を 同人に差し入れたりすることによって弁護方針を立てるとともに,被疑者又 は被告人に代わって仕事や家庭生活に関する事柄を勤務先や家族に伝達する ことによって同人の仕事や家庭生活に支障が生じないようにするなど,その 外部交通を確保する活動をすることが求められている。仮に,被疑者又は被 告人と弁護人との間の交通が国家によって監視又は干渉されることとなれば, 被疑者又は被告人が弁護人に対して情報を必要かつ十分に伝達することが抑 制され,また,弁護人も助言等の具体的内容を国家に覚知されることを恐れ て被疑者又は被告人との交通を差し控えるといった萎縮的効果を有すること となり,その結果,被疑者又は被告人が弁護人による実質的かつ効果的な援 助を受けることができなくなる。そこで,憲法34条前段,37条3項は, 被疑者又は被告人の弁護人依頼権及び弁護人の弁護権の中核をなすものとし て,被疑者又は被告人と弁護人との間の交通について,国家からの干渉を受 けず自由かつ秘密にこれを行うことができる権利である秘密接見交通権を保 障しており,かかる権利は,捜査等の必要性によっても制約されない不可侵 の権利である。そして,刑訴法39条1項は,接見交通権を保障し,同条2 項において,接見や書類又は物の授受の制限について,被疑者又は被告人の 逃亡や罪証隠滅のおそれ等を防ぐために必要な措置を法令によって定めるこ とができるとしており,たとえ法令上の規定があるとしても,被疑者又は被 告人の逃亡又は罪証隠滅のおそれのある場合以外に接見交通権を侵害するこ とは,憲法34条前段,37条3項,刑訴法39条2項に反する。 また,市民的及び政治的権利に関する国際規約(以下「B規約」という。) 14条3項(b)及び(d)は,全ての者が,刑事上の罪の決定についての 防御のために自ら選任する弁護人と連絡する権利及び裁判において弁護人を 通じて防御をする権利を保障されると定めており,これらの定めは,被疑者 又は被告人と弁護人との接見交通権を保障したものと解すべきである。 したがって,留置業務管理者が,被留置者と弁護人との間の信書について, それが被留置者と弁護人との間の信書に該当するかを確認するために必要な 限度を超えてその内容の確認に及ぶ検査をすることは許されず,また,信書 の内容の一部を削除又は
主文(判決文より)
1 被告は,原告Bに対し,2万4208円及びこれに対する平成27年10月 15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告は,原告Aに対し,2万2000円及びこれに対する平成27年10月 15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 4 訴訟費用はこれを100分し,その4を被告の負担とし,その余を原告らの 負担とする。 5 この判決は,被告に送達された日から14日を経過したときは,第1項及び 第2項に限り,仮に執行することができる。
出典
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