事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(行ウ)130 |
| 判決日 | 2017-11-29 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法13条、憲法24条、憲法24条2項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 原告Bが,本件裁決及び本件退令発付処分の各取消しを求める訴えの原告 適格を有するか。(本案前の争点) (2) 本件裁決及び本件退令発付処分の適法性。具体的には,①法務大臣の権限 の委任を受けた東京入管局長が本件裁決をするに当たり,原告Aに入管法5 0条1項4号所定の「特別に在留を許可すべき事情」があるとは認められな いとして原告Aの在留を特別に許可しなかったことにつき,その裁量権の範 囲を逸脱し又はこれを濫用した違法があるか否か,及び,②本件裁決に理由 付記を欠く違法があるか否か。(本案の争点) (3) 本件裁決及び本件退令発付処分が,原告Bとの関係において国賠法の適用 上違法か。(本案の争点) 3 争点についての当事者の主張 (1) 争点(1)(原告Bが,本件裁決及び本件退令発付処分の各取消しを求める訴 えの原告適格を有するか。)について (原告Bの主張の要旨) ア 婚姻の自由が法的に保護されていること (ア) 個人の婚姻関係の保護は,憲法24条により,憲法上要請されてい る。憲法24条2項は,国家が婚姻関係の維持発展の妨げとなるよう な法律を定めることがないように設けられた規定である。また,婚姻 した夫婦が同居し協力して生活していくことは,憲法13条の幸福追 求権の一内容としても保護されるべきである。 (イ) 市民的及び政治的権利に関する国際規約(以下「自由権規約」とい う。)17条により,国家その他の第三者が婚姻関係を侵害することは 禁止されている。 (ウ) 入管法の運用において,外国人の在留中に生じた家族的結合を十分 に配慮すべきことは立法者の意思であり,同法は,在留特別許可に関 する裁量権を法務大臣に与える際にも,裁量判断の過程で婚姻関係の 保護を十分考慮することを予定している。このことは,出入国管理及 び難民認定法の一部を改正する法律(平成16年法律第73号)が成 立した際の衆議院法務委員会及び参議院法務委員会の各附帯決議の内 容や,法務省入国管理局の「在留特別許可に係るガイドライン」(平成 18年10月策定,平成21年7月改訂。以下「ガイドライン」とい う。)の内容から明らかである。 イ 法務大臣の裁決及び退去強制令書発付処分により侵害される法律上の利 益の存在 本邦に不法滞在している外国人であって日本人と適法に婚姻している者 について,入管法49条1項の異議の申出には理由がないとして法務大臣 の裁決がされ,在留特別許可も付与されないことになると,当該日本人配 偶者は本邦において当該外国人と同居して婚姻生活をすることができな くなり,その結果,当該日本人配偶者に対し,別居生活か,あるいは他国 での婚姻生活を受忍することを強いることになる(日本人配偶者の他国へ の移住が不可能な場合もあり,その場合には別居生活の受忍を強いること にな
主文(判決文より)
1 原告Aの訴えに基づき,東京入国管理局長が平成27年10月9日付けで同 原告に対してした出入国管理及び難民認定法49条1項に基づく異議の申出に は理由がない旨の裁決並びに東京入国管理局主任審査官が同年12月2日付け で同原告に対してした退去強制令書発付処分をいずれも取り消す。 2 原告Bの訴えのうち,前項の裁決及び処分の各取消しを求める部分を却下す る。 3 原告Bのその余の請求を棄却する。 4 訴訟費用は,被告に生じた費用の2分の1と原告Bに生じた費用を同原告の 負担とし,被告に生じたその余の費用と原告Aに生じた費用を被告の負担とす る。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。