事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ワ)39690 |
| 判決日 | 2017-11-30 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法35条 |
| 当事者 | 被告 新日鐵住金株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件発明は被告との関係で職務発明に当たるか (2) 本件発明に係る特許を受ける権利を被告に承継させる旨の合意が原告・被告 間にあったか (3) 特許を受ける権利の承継に係る相当対価額はいくらか 3 争点に関する当事者の主張 (1) 争点(1)(本件発明は被告との関係で職務発明に当たるか)について 【原告の主張】 ア 本件発明が完成した平成21年頃,原告は,日鉄住金テクノロジーの従業 員であり,原告と被告との間には直接の雇用契約は存在しなかった。 もっとも,特許法35条における使用者は,雇用契約上の使用者に限られな い。当該発明がされるに当たり,当該従業者に対する実質的な指揮命令を行 い,発明に寄与する人的物的資源を提供した者が,特許法35条における使 用者に該当するものというべきである。そして,被告は,後記ウのとおり, 本件発明がされるに当たり,原告に対して直接指揮命令を行い,また,後記 エのとおり,開発費用の負担や物的資源の提供を行っていたものであるから, 被告は,特許法35条における使用者に該当する。 また,本件発明は,被告の業務の範囲に属するものであり,かつ本件発明 をするに至った行為は,原告の職務に属するものであった。したがって,本 件発明は,被告との関係で職務発明に当たり,同条が適用される。 イ なお,日鉄住金テクノロジーが被告から委託を受けていた業務は,両者間 の本件委託契約に記載されたとおりであり,これらの業務はいずれも本件発 明の完成を意図したものではない。同契約所定の「原料の検量」に関わる業 務も,ビルジウェル内の水の量を検量することに関わる業務であって,「● (省略)●」とは全く関係がない。 また,一従業員であった原告が,その雇用関係に基づき従事する業務と離 れて,被告という大企業に対し,個人として進言等をする際に,自ら所属す る会社の肩書を付したことを重視すべきではない。 ウ 喫水検査の是正管理業務は,本来的に被告の業務であったため,被告は, 原告に対し,同業務の基本方針,計画の策定や実行管理のために必要な報告 を求めたり,策定された基本方針等に基づいて必要な指図をするなど,本件 発明に関する事項について,原告に対して直接指揮命令を行っていた。 また,原告は,35年間以上にわたって被告と直接の雇用関係を有してい たため,平成20年頃,当時の被告の役員に対し,直接,原告に喫水検査の 是正管理業務を行わせるべきことを説明し,その了解を得た。その結果,被 告は,被告の100%子会社であり,かつ,当時原告と雇用関係にあった日 鉄住金テクノロジーに対し,上記業務を委託した。このような経緯もあり, 被告は,原告に対し,直接指揮命令を行い,また,原告は,本件発明に係る 業務内容やその成果を逐一被告に直接報告していた。 なお,日鉄住金テク
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。