損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成29(ワ)13897
判決日2018-01-23
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、著作権法23条1項、著作権法29条1項、著作権法114条3項
当事者原告 株式会社WILL

この事件の代理人

  • 竹村公利(原告代理人)/第二東京弁護士会

争点(判決文より)

争点 (本件各動画は本件各著作物の複製物であるか)について
(原告の主張)
株式会社CAは,本件各動画と本件各著作物との比較対象を行い,本件動画
1は本件著作物1と同一であり,本件動画2は本件著作物2と同一であると確
認し,本件各動画の静止画像を保存したこと,このような手順で保存された本
件動画1の静止画面は本件著作物1の静止画面と同一であり,本件動画2の静
止画面は本件著作物2の静止画面と同一であることから,本件各動画が本件各
著作物の複製物であることは明らかである。
(被告の主張)
否認ないし争う。
争点 (本件発信者は被告であるか)について
(原告の主張)
ア 原告は,本件動画サイトの管理者であるFC2から本件発信者に関する情
報開示を受けたところ,本件発信者の氏名及び住所と被告の氏名及び住所が
一致したから,本件発信者が被告であることは明らかである。
イ 被告は,被告が本件発信者ではなく,FC2から開示された情報中に被告
の氏名及び住所があるとしても,第三者が勝手に入力したものであると主張
する。しかし,FC2が開示した情報は本件発信者が本件動画サイトに登録
した情報であるところ,被告以外の第三者が被告の氏名及び住所を登録する
ことは考えられない。
すなわち,まず,本件動画サイトには無料会員と有料会員があるところ,
有料会員として登録する場合には,FC2に対する会費の支払のためにクレ
ジットカード情報を登録する必要がある。また,本件動画サイトでは,ユー
ザーにアフィリエイト報酬が支払われる場合があるが,アフィリエイト報酬
を受領するには,有料会員登録をした上でアフィリエイト登録をする必要が
ある。アフィリエイト登録をするには,氏名(ローマ字表記も含む。),居住
国,郵便番号,住所の登録が必要であり,さらに,銀行口座又はクレジット
カード情報を登録する必要がある。したがって,アフィリエイト登録をした
有料会員の登録情報である氏名及び住所等の情報が登録者本人のものでは
ないということはおよそ考えられない。
次に,本件動画サイトの投稿動画は,有料会員でなければ動画全体を閲覧
することができない有料動画に指定することができ,無料会員が有料動画を
視聴しようとすると再生時間の短いサンプル動画が再生される。そして,無
料会員が有料動画から有料会員登録すると,動画投稿者にアフィリエイト報
酬が支払われることになる。したがって,ユーザーが本件動画サイトに有料
動画をアップロードする理由はアフィリエイト報酬を得るためであるとい
える。
そして,本件各動画はいずれ有料動画であるから,本件発信者はアフィリ
エイト報酬を得るために投稿したと考えられる,そうすると,アフィリエイ
ト登録をした本件発信者の登録情報である氏名及び住所等の情報が登録者
本人のものではないということは

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,40万円及びこれに対する平成29年5月3日から支
払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを10分し,その6を原告の負担とし,その余を被告の負
担とする。
4 この判決は,1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。