事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(ワ)14909 |
| 判決日 | 2018-01-23 |
| 分類 | 知的財産 / 不正競争 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 不正競争防止法2条1項1号 |
| 当事者 | 被告 株式会社シーエム |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 不正競争防止法2条1項1号の不正競争の成否 ア 「WDSC」の表示は周知な商品等表示といえるか イ 誤認混同のおそれの有無 被告Aの故意過失の有無 原告の損害額 3 争点に関する当事者の主張 「WDSC」の表示は周知な商品等表示といえるか)について (原告の主張) ア 「WDSC」の商品等表示該当性について 原告は,歯科治療技術の勉強会等を開催し,会員である歯科医師らに対し て歯科治療の技術等の習得の場を提供することによって,患者に対して会員 である歯科医師の高度な技術による治療を保障し,歯科医療に対する世間の 評価を高め,歯科医療全体の水準を高めること及び歯科治療の需要者に対し て原告の会員が勉強会に参加することで高度な技術を習得していることを 宣伝して顧客を誘引することを活動内容としている。原告のこのような活動 は不正競争防止法2条1項1号の「他人の営業」に該当し,「WDSC」は原 告の上記営業についての商品等表示に該当する。 イ 「WDSC」の表示の周知性について 不正競争防止法2条1項1号は,商品等表示の混同惹起行為によって,需 要者が事業者を混同して誤った取引を行い,事業者が顧客を失う被害を受け ることを防止するための規定である。商品等表示の周知性の要件は,需要者 が,当該商品等表示がある事業者の事業の表示であることを知らなければ商 品等表示の混同は起こりえないから要求されているもので,周知性とは表示 を混同した需要者にとって当該表示が特定の事業者の事業を表していると 認識されることを意味し,類似する商品等表示が使用された時点において混 同が生じるにもかかわらず,周知性がないとして不正競争防止法2条1項1 号に基づく請求が否定されることはない。 「WDSC」の表示は,学研プラスが平成26年6月に発行した「安心の 歯科治療2015」と題する雑誌(以下「平成26年雑誌」という。)におい て,被告シーエムが企画,編集した本件原告広告記事と概ね同一内容の原告 の広告記事が掲載され,そこで用いられた。そして,平成26年雑誌の初版 発行部数10万冊が完売するなど好評だったことから,学研プラスは平成2 7年10月に本件雑誌を発行し,本件雑誌の初版発行部数10万冊は完売し た。 本件における周知性の認識の主体である「需要者」は平成26年雑誌及び 本件雑誌を購読した全国の読者であるところ,「WDSC」の表示は,平成2 6年雑誌及び本件雑誌の読者に広く認識されるに至った。また,本件では, 原告が本件雑誌によって「WDSC」の表示の周知性を獲得するのと同時に, 「WDSC」の表示を使用することによる被告らの混同惹起行為が行われた ところ,このような場合,本件雑誌における「WDSC」の使用も「WDS C」の表示の周知性を基礎付づける事情に含まれる。 (被告シーエムの
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。