事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(行ウ)534 |
| 判決日 | 2018-03-14 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 原告の本件基準日における障害の状態が障害等級2級に該当する程度のもの であるか否か。 4 当事者の主張の要旨 (原告の主張) (1) 障害等級2級に該当する程度の障害の状態であるか否かの判断枠組みは, 障害認定基準によれば,「身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要と する病状が,日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を 加えることを必要とする程度のもの」に該当するか否かであり,これを知的 障害の事案について具体化すると,「知的障害があり,食事や身のまわりの ことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であって,かつ,会話による 意思の疎通が簡単なものに限られるため,日常生活にあたって援助が必要な もの」に該当するか否かとなる。 また,障害認定基準には,上記の判断に関し,「労働により収入を得るこ とができない程度のもの」とする旨の記載があるが,他方で,「労働に従事 していることをもって,直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず,現に 労働に従事している者については,その療養状況を考慮するとともに,仕事 の種類,内容,就労状況,仕事場で受けている援助の内容,他の従業員との 意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること」と定 められており,保護的な就労や配慮された就労はしているが日常生活が自立 できない場合は障害等級2級に当たるとされる。 そして,日常生活能力の判断は,本人の一人暮らしを想定して判断すべき であり,また,特定の状況において社会的適応性が向上したように見えても, 環境が変わればまた一からやり直しということが多いことに注意を要する。 (2) 原告は就労しているが,従業員全員が障害者手帳所持者である特例子会 社(障害者の雇用の促進等に関する法律44条参照)において,障害者対応 の専門的知識を有する社員から手厚い保護・援助・配慮を受けて初めて働く ことができている状態である。家庭内においては,起床・就寝,食事,着替 え・衛生面,金銭管理等につき,家族の指示や援助を常に必要とし,やっと 日常生活の基本的行為ができている。限定された単純なパターンの作業につ いてすら,他者の指示や援助がなければ困難な状況で,一人暮らしをするな ど不可能である。意思疎通についても,単純で具体的な指示をやっと理解で きるという状況であり,言葉の意味や相手の意図をくみ取ることはできず, 自身の考えや意図を他者に伝えることも基本的にはできないため,意思疎通 はごく単純なものに限られる。 以上からすれば,原告の本件基準日における障害の状態は,「知的障害が あり,食事や身のまわりのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要で あって,かつ,会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため,日常生 活にあたって援助が必要なもの」であり,障害等級2級に該
主文(判決文より)
1 厚生労働大臣が平成26年3月3日付けで原告に対してした障害基 礎年金を支給しない旨の処分を取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。