事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 立川支部 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(ワ)1737 |
| 判決日 | 2018-06-28 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法415条、民法715条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに関する当事者の主張 本件における争点は,被告の責任原因の有無(争点1),原告らの損害の有無及 びその額(争点2)である。 争点1(被告の責任原因の有無)について (原告らの主張) ア 安全配慮義務の存在 被告は,本件高校に関する原告甲との間の在学契約に基づき,同契約の付 随義務として,生徒が安全な環境下で成長発達し,教育を受けられるよう, 学校教育活動及びこれと密接に関連する生活関係において,生徒の心身に対 して暴力行為等の違法な侵害が加えられないよう適切に配慮をすべき注意 義務を負う(民法415条)。また,被告は,被用者である本件高校の教職員 の違法行為によって,上記生活関係において,生徒の心身に対する違法な侵 害が加えられないように適切な措置を執るべき使用者としての義務を負う (民法715条)。 これらの義務の具体的内容は,次のとおりである。 イ 損害発生防止義務違反 本件高校の教職員は,被告の履行補助者ないし被用者として,学校内にお いて,生徒の心身に対して違法な侵害が加わらないよう適切に配慮をする注 意義務,すなわち,日頃から生徒の動静を観察して暴力行為やいじめ等がな いかを注意深く見極めるとともに,その存在がうかがわれる場合には,生徒 や保護者から事情聴取するなどしてその実態を調査して正確に把握し,関係 する生徒を適正に指導及び説諭するなど,教育的配慮のために必要な措置を 執る義務を負う。そして,被告は,学校設置者ないし使用者として,本件高 校の教職員に対し,上記の注意義務を認識させ,生徒に損害が生じないよう にすべき義務,すなわち損害発生防止義務を負う。 しかし,被告は,これを怠り,以下のとおり,原告甲に対する本件暴行の 発生を予見し,かつこれを回避し得たのに回避するための努力をせず,原告 らに損害を生じさせたから,債務不履行又は不法行為に基づき,原告らに対 し,損害賠償責任を負う。 サッカー部では,「ピン集」と呼ばれる,上級生が集団で下級生1人を呼 び出して口頭で注意をしたり暴行を加えることが伝統的に行われ,いわば 「文化」として上級生から下級生に引き継がれていた。暴力を伴う被害を 受けた部員の身体にあざができたり,同部員の上級生に対する態度に変化 が生じることは当然であり,サッカー部の監督や本件高校の教職員が,こ の長年の慣行に気付かないはずがない。 サッカー部においては,厳格な上下関係としごきの伝統が容認されてお り,部員には,暴力行為を絶対に行ってはいけないとの認識が希薄であっ た。サッカー部の監督代行となったF教諭は,上下関係に反すれば暴力を 振るわれることもやむを得ないとの考え方がサッカー部に蔓延している ことを知りつつ,これを容認し,むしろ指導者としてその雰囲気を助長し ていた。 サッカー部では平成17年に本件と同様の
主文(判決文より)
1 被告は,原告甲に対し,33万円及びこれに対する平成25年5月7日から支 払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告甲のその余の請求並びに原告乙及び原告丙の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は,これを30分し,その1を被告の負担とし,その余を原告らの負 担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。