事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(行ウ)294 |
| 判決日 | 2018-07-24 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法14条1項、民法90条、民法248条2項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,原告が国籍取得の条件を備えているか否かであり,この点に ついての当事者の主張の要旨は,以下のとおりである。 (原告の主張の要旨) (1) 本件認知が有効であること ア コロンビア1968年法第75号1条柱書きは,実子の認知は撤回でき ないと定め,同条1項は,認知は出生証明書に認知をする者が署名してなさ れると定め,同条2項は,認知は公正証書によってなされると定めている。 また,コロンビア民法248条2項は,認知に関し,利害関係人等が異議申 立てをすることができるのは,血縁関係のないこと等を知ってから140日 以内と定めている。 本件において,Bは,1988年(昭和63年)12月21日,出生届に 認知者として署名し,公正証書によってそれをなしたものであるところ,こ のようにBがした本件認知は撤回できず,利害関係人による異議申立てもな いことから,コロンビア法上,本件認知は有効に確定している。 イ 法の適用に関する通則法(以下「法適用通則法」という。)29条によ れば,Bによる原告の認知については,Bの本国法である日本法か,原告 の本国法であるコロンビア法が準拠法となるから,本件認知が無効となる ためには,日本法及びコロンビア法のいずれにおいても無効でなけらばな らない。そして,日本法では,認知は,利害関係人の訴え(認知無効の訴 え)を受け,これを無効とする判決があれば無効となり,他方,コロンビ ア法では,利害関係人が,認知による親子関係が生じたことを知ってから 140日以内に異議を申立て,異議が認められたときに無効となると定め ているところ,本件においてこのような訴えないし異議申立てがないこと からすると,本件認知は,無効とはいえない。本件認知は,コロンビア法 を準拠法とし,完全に有効なものである。 ウ 法適用通則法42条は,公序則による外国法の適用排除を定めるところ, 国籍取得のための仮装認知の場合には,公の秩序又は善良の風俗(以下単 に「公序」という。)の問題となるから,この場合,認知の効力は,法適 用通則法42条が適用され,それ以外の場合,すなわち,認知が家族関係 の構築を目的としてなされる場合には,公序の問題とはならないので,法 適用通則法29条によるコロンビア法の適用が認められる。そして,血の つながりのない者を血がつながっていると謀ってされた仮装認知により 国籍取得を認めるということは,日本国の公序に反するので,そのような 国籍取得のための仮装認知については,訴えや異議を待たず,民法90条 を類推して当然に無効となると解される。 しかしながら,以下のとおり,本件認知は国籍取得のための仮装認知で はなく,本件認知には何ら日本国の公序に反する事実は存在しないから, 本件認知は,法適用通則法42条の適用を受けるものではない。すなわち, Bが
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。