損害賠償請求権行使請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成29(行ウ)568
判決日2019-02-26
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 適法な住民監査請求の前置があるか否か(本案前の争点)
(2) 本件各支出命令の違法性(本案の争点)
4 争点に関する当事者の主張の要点
(1) 本案前の争点(適法な住民監査請求の前置があるか否か)について
(原告らの主張の要点)
豊洲市場への移転を延期した小池知事の判断は,合理的根拠がなく,東京
都知事としての裁量を逸脱した違法なものであるところ,本件各支出命令も,
上記の違法を承継して違法なものと評価されることとなる。そして,本件に
おいては,築地市場の老朽化が一件明白であり,豊洲市場への移転を延期す
れば,その機能を維持するために日々諸々の改良費を支出せざるを得ない状
態にあったことも明白であったから,仮に,財務会計行為に先行する行為の
違法性が財務会計行為に承継されるためには,先行行為と財務会計行為との
間に密接かつ一体的な関係があることを要すると解したとしても,上記の小
池知事の判断と本件各支出命令は密接かつ一体的な関係があり,本件各支出
命令は,先行行為である小池知事の判断の違法性を承継するものといえる。
したがって,東京都監査委員は,本件監査請求を違法に却下したものであ
るから,原告らは,適法な住民監査請求を経たものとして,直ちに住民訴訟
を提起することができる。
(被告の主張の要点)
本件監査請求の全体の趣旨に照らしても,本件各支出命令について具体的
な理由によって違法性又は不当性が指摘されていると理解することはできな
いから,本件監査請求は,地方自治法242条1項に規定する住民監査請求
の要件を欠く不適法なものである。
したがって,本件訴えは,適法な住民監査請求を経ずに提起された不適法
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なものであるから,却下を免れない。
(2) 本案の争点(本件各支出命令の違法性)について
(原告らの主張の要点)
ア 小池知事の不法行為
本件訴えにおいて東京都がその行使を怠っている不法行為に基づく損害
賠償請求権の原因となるべき小池知事の不法行為は,小池知事が,平成2
8年8月頃,東京都知事として,築地市場を豊洲市場に移転することを延
期する旨の判断及び決定をしたこと(以下「本件不法行為」という。)であ
る。
イ 本件各支出命令の違法性
(ア) 本件各支出命令の前提となる本件不法行為の違法性
a 築地市場の移転を決定する権限は,卸売市場法11条の規定によれ
ば,東京都知事にあると解されるところ,位置の変更と密接不可分な
関係にある移転の日を決定する権限も,同様に,東京都知事にあるも
のと解される。
もっとも,卸売市場法11条2項は,重要事項を変更する場合に市
場関係者の意見を聴取しなければならない旨を規定しているから,市
場を移転するか否か又は市場の移転の日を決めるに当たっては,市場
関係者の意見を聞かなければならないことは当然であ

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は,原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。