事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成31(ワ)1955 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法32条1項 |
| 当事者 | 被告 株式会社NTTぷらら |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件投稿による権利侵害の明白性(争点1) ア 本件画像の著作物性・原告の著作権(争点1-1) イ 違法性阻却事由の不存在(適法な引用の成否)(争点1-2) (2) 本件発信者情報が,本件投稿による侵害に係る発信者情報であるといえるか (争点2) (3) 開示を求める正当な理由の有無(争点3) 4 争点に対する当事者の主張 (1) 争点1(本件投稿による権利侵害の明白性)について ア 争点1-1(本件画像の著作物性・原告の著作権)について 【原告の主張】 (ア) 本件画像の著作物性 本件画像は,ライトアップされた横浜ベイブリッジを中心にデジタル一眼レフカ メラで撮影した写真であり,構図,気象条件,撮影時間帯の選択,カメラの設定な どの点において創作性を持った著作物である。 (イ) 原告が本件画像の著作権を有すること 原告は,本件画像を撮影した著作者であり,本件画像の著作権を有している。 【被告の主張】 (ア) 本件画像の著作物性について 本件画像には創作性がなく,著作物に該当しない。 本件画像の被写体である横浜ベイブリッジは屋外に恒常的に設置され,これを被 写体として撮影しようとすれば,焦点距離や撮影位置,構図等の表現の選択の幅は 自ずと限定されるところ本件画像それ自体は特異なものではなく,個性が現れたも のとはいえないので,創作性がなく,著作物に該当しない。 (イ) 原告が本件画像の著作権を有することについて 原告が著作権者であることについては不知である。 イ 争点1-2(違法性阻却事由の不存在(適法な引用の成否))について 【原告の主張】 (ア) 適法な引用の成否 本件記事への本件画像の掲載は,公正な慣行に合致するものではなく,報道・批 評・研究のような引用の目的上正当な範囲内のものでもないから引用として違法性 が阻却されるものではない。 (イ) その他違法性阻却事由の存在をうかがわせるような事情は存在しない。 【被告の主張】 (ア) 適法な引用の成否について 本件投稿者が本件画像を本件記事内で使用したのは,引用に当たり,公正な慣行 に合致し,引用の目的上正当な範囲内で行われたものであるから,著作権法32条 1項により著作権侵害は成立しない。 本件投稿者は,本件画像を自らが撮影した写真として投稿しているのではなく, あくまで比較対象として投稿しているにすぎないし,引用した写真は1点に留まり, 改変せずクレジット表記がされたまま投稿しているので,引用の目的上正当な範囲 内のものといえる。 本件画像は,本件記事の他の部分と明瞭に区分されており,本件記事では本件投 稿者が撮影したと思われる写真等が主で,本件画像は従であるといえるし,「X」と のクレジット表記がついたまま投稿されているので出所の明示もなされており,本 件画像の引用は公正な慣行に合致す
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,別紙1発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。