事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(行ウ)541 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 本件徴収決定が法78条1項の要件を満たすものとして適法か否か (2) 本件保護廃止決定が適法か否か(原告が保護を要しなくなったか否か) 4 争点に関する当事者の主張 (1) 本件徴収決定が法78条1項の要件を満たすものとして適法か否か(争 点(1))について (被告の主張) ア(ア) 本件口座に入金された金員が,法4条1項の「利用し得る資産」で あり,収入認定されるべき収入に当たること 法4条1項及び2項は,保護は,生活に困窮する者が,その利用し得 る資産,能力その他あらゆるものを,その最低限度の生活の維持のため に活用することを要件として行われるものであり,民法に定める扶養義 務者の扶養及び他の法律で定める扶助は,全てこの法律による保護に優 先して行われるものとする旨定めている。ここでいう「資産,能力その 他あらゆるもの」は,それが「利用し得る」ものである限り,その具体 的内容については何ら制限されておらず,扶養義務者からの援助も当然 に含まれるものである。 本件口座の名義人は原告であり,本件口座の通帳,印鑑及び暗証番号 は原告が管理しており,原告が,預金契約上の債務者である銀行との関 係において,本件口座に係る預金債権を処分し得る地位を有していたこ とは明らかである。したがって,平成26年1月7日から平成28年2 月22日までの間に本件口座に入金された482万3839円のうち, 少なくとも411万8139円(以下「本件金員」という。)は,原則と して原告に帰属するものであり,収入認定されるべき収入に該当すると いうべきである。 (イ)a これに対し,原告は,本件金員の原資は,原告の父であるI名義 の口座から引き出した金員その他の「Iの遺産」に当たる金員であり, 本件金員も原告がIから依頼を受けて預かっていた「Iの遺産」であ って,原告はこれを費消する権限を有していなかったから,収入認定 されるべき収入には当たらない旨主張する。 b しかしながら,原告の上記aの主張は,以下のとおり具体的な事実 関係に整合しない主張であり,失当である。 (a) 原告は,ゆうちょ原告口座で,電気,ガス,水道等の生活費の決 済を行っていたが,その決済資金の主な原資は,E信組原告口座に 振り込まれる保護費及び児童扶養手当並びに三井住友原告口座に 振り込まれる給与収入であった。しかし,ゆうちょ原告口座は,平 成26年5月7日時点で,残高がマイナスの状態,すなわち,通常 貯金の残高を超える払戻しの請求があったときに,総合口座で管理 する担保定額貯金や担保定期貯金を担保として,不足分が自動的に 貸し付けられている状態となっていた。 (b) 原告は,平成26年4月29日から同年5月15日にかけて,ゆ うちょ銀行のI名義の口座(以下「ゆうちょI口座」という。)から 合計355
主文(判決文より)
1 処分行政庁が原告に対して平成28年7月27日付けでした費用徴収決定を 取り消す。 2 処分行政庁が原告に対して平成28年7月27日付けでした生活保護廃止決 定を取り消す。 3 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。